Horizonはどうなるか

 多くのユーザーが一緒に使えるというマルチユーザーの領域に最初に挑戦したのは、Lenovo社ではない。米Microsoft社の「Surface」、韓国Samsugn Electroncis社のタッチ入力できるテーブル型パソコンなど、過去にはさまざまなトライがあった。今回のLenovo社は、それを進化させた。個人用からマルチユーザー用だけではなく、本体から「本体+アクセサリー」、さらに、タブレット、ノートPC、デスクトップとしても使う便利さが売りになるようだ。

 発想が優れているだけでは、ユーザーに受け入れられるとは限らない。高価であれば、ユーザーから敬遠されがちだ。27型のHorizon(Intel Core i7プロセッサ、Windows 8 Pro、27型のバックライト付きフルHDマルチタッチ・ディスプレイ、16:9のワイドスクリーン、1TバイトのHDD、8GバイトのDDR3)は2013年の半ばごろ、米国で999米ドルという手ごろな価格で販売されるという。世界トップのパソコンメーカーが持つ製造と部品調達の能力は、競争に有利な価格設定を可能にしている。

 新しい価値を生む最大の原動力は、イノベーションである。Horizonの売れ行きが今後どうなり、スマホとタブレットの次の革新的な製品として市場に認められるかどうかはまだ分からない。ただ、HorizonによってLenovo社のイノベーション力が証明されたといえよう。Lenovo社は間違いなくスマホとタブレットの次を創る有力候補の1つだろう。