Tech-On!のテーマサイト「産業動向」で、この2週間(2013年2月6~19日)に最もよく読まれた記事は、2月6日に公開された「【技術経営戦略考】日本の家電・脱負け組への処方箋、未来はバックステップでつくれ」でした。アイキットソリューションズの生島 大嗣さんによる寄稿記事で、「新規事業の育成などの切り口がこれからは重要になる。そこに注力して新しいビジネスを切り開くことも必然になる」と説いています。

 この連載コラム「技術経営戦略考」は、生島氏を含めた8人の論客が、単に技術の中身を紹介するだけでなく、技術を価値へと昇華させるプロセスを論じています。左のランキング表を見ていただくと、第20位にはその目次ページが入っています。目次ページがランクインするほど、人気のある連載コラムなのです。今回公開された「日本の家電・脱負け組への処方箋...」が呼び水となって、半年以上前の2012年6月に公開した「日本の家電が負け組になった本当のワケ」も8位にランクインしています。

 このように産業動向サイトでは、国内メーカーなどへの提言や苦言を論じた記事がよく読まれるようです。少し趣向は異なりますが、インタビュー記事などもこうした提言・苦言が含まれていることが多く、今回のランキング20位までに入った4記事のうち3記事が、そうしたものです。ランキング4位に入った「インターネットで存在感失う日本」、6位と7位に入った米Analog Devices社社長Ray Stata氏のインタビュー記事です。

 このほか、書籍レビュー記事も根強い人気があるようです。今回は「アインシュタインが勧めた相対論の解説書」(5位)と、「『出世はした方が良い』、エンジニアの心構えとは」(9位)の2記事がランクインしています。

 また、この2月から始めた新連載「キーワードで読み解く最新トピック」の記事もランクインしています。TVニュースや新聞などで取り上げられている旬のキーワードをビップアップして、その本質を深堀する解説記事です。仕事には直接関係はしないキーワードかもしれませんが、Tech-On!読者の皆さんの知的好奇心を満足させたいと考え、企画・執筆しています。今回ランクインしたのは、「ヘリウム枯渇――東京ディズニーランドも風船販売を中止」(3位)と、「PM2.5――偏西風に乗って大陸から飛来?」(12位)です。