3D設計の推進者視点では一進一退

 筆者は昨2012年末、設計マネジメントを主テーマとするある非営利団体の定例会で、3D設計推進に関するパネル・ディスカッションに参加する機会を得た。この団体はKEAC(関西設計管理研究会)と呼ばれ、主に関西圏の製造業における設計プロセス革新を担当する推進者、PLMベンダー、コンサルティング会社の有志で構成されている

 パネル・ディスカッションでは、「3Dと開発プロセス革新」というテーマについて活発な議論が行われた。その席で進行役から提示された資料が非常に興味深かったので、この場を借りてご紹介したい。図3で示した「基本設計から3D設計への展開」という資料である。「基本設計から3D設計への展開」とは、基本設計(または構想設計)段階から3D-CADを用いて設計することだ。つまり、設計構想を考える段階から3次元で考え、その結果を3Dモデルとして表現する、という意味である。

図3●基本設計からの3次元設計への展開
図3●基本設計からの3次元設計への展開
資料:KEAC第422回例会パネル・ディスパッション・ペーパー
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