エネルギー
 

カギ握るビッグデータ――「生活の質」高めるサービスに生かせ

志度 昌宏=日経BPクリーンテック研究所
2013/02/20 00:00
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スマートシティのサービス創造では、柔軟な発想が求められる。写真は、独カールスルーエ駅前で実運用されている自転車のシェアリングサービスの例
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 「スマートシティで求められるサービスは何か」――。こうした問題意識が、スマートシティに取り組む企業の間に広がっている。背景には、スマートシティが目指す方向が最先端の技術や機器の導入ではなく、「一人ひとりが日々、豊かに暮らせ、快活に働ける場所を作り出すことだ」という考え方が浸透してきたことがある。

 サービスが重要であるという認識そのものは、決して新しいものではない。これまでも「モノからコト」「所有から利用へ」といったフレーズで、産業のサービスシフトの必要性が指摘されてきた。しかし強い製造業に支えられ、かつ「サービスはタダ」という文化が強い日本においては、サービスへのシフトがなかなか進まなかったのも事実だろう。

少子高齢化で再認識されるサービスの重要性

 それが、スマートシティといった都市や街、家庭や暮らしを考慮しなければならない市場が登場してきたことで、サービスの重要性が再認識されてきたのだ。そこには日本のスマートシティ市場の特性も関係している。社会インフラの多くが整備済みで、新興国のスマートシティ市場に見られるような巨大なインフラビジネスが成立しにくい点だ。結果、既存インフラの利用率を高めるためのキラーコンテンツの開発が求められる。

 加えて、世界の総人口は国際連合の予測では2050年に91億人にまで増加するのに対し、日本の人口は同年には9500万人強にまで減少する。しかも、65歳以上の老年人口が35%強を占めるという少子高齢化の問題もある。

 こうしたなかで、都市としての持続可能性を高めるには、高度成長期に繰り返された「箱物づくり」による雇用の確保ではなく、QoL(生活の質)を高めるサービスによって住民の数を増やし、そのコミュニティを支えるための雇用を増やす必要がある。

 ただここで問題となるのは、スマートシティが求めるサービスは1社あるいは単一業種だけでは構築・提供が難しいという点である。

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