半導体ファウンドリ最大手の台湾TSMCは、2013年1月17日に2012年第4四半期(12年4Q)の業績を発表した。同社は業績に関する説明会を台北で開催している。以下、決算・決算説明会の概要およびインプリケーションを記す。

 最初に、12年4Qの連結ベースの業績である。同期は顧客の在庫調整の影響を受けたものの、スマートフォンやタブレットPC向けの需要増により、売上高は1313億500万ニュー台湾(NT)ドル(対前年同期比(YOY)は+25%、対前期比(QOQ)は-7%)とガイダンス(1129億~1310億NTドル)のレンジ上限を上回った。営業利益は462.54億NTドル(YOYは+32%、QOQは-10%)、当期利益は415.69億NTドル(YOYは+32%、QOQは-16%)である。

 出荷数量(8インチ換算)はQOQで-8%の3565K枚(3Qは3860K枚)。生産能力(8インチ換算)は主に28nmプロセス向けの生産能力を拡張して、3925K枚/Q(QOQは+4%)となり会社想定(3915K枚/Q)を若干上回った。

 売上構成比は、通信が3Qの49%から(→)4Qは50%に、産業用その他が3Qの24%→4Qは22%、コンピューターが3Qの19%→4Qは19%、コンシューマーが3Qの8%→4Qは9%になった。売上高の絶対値のQOQは通信が-5%、コンピューターが-7%、産業用その他(CMOSイメージセンサー、マイコン、電流モードパルス幅変調器やフラッシュコントローラ)が-15%、コンシューマが+5%だった。また、プロセス別の売上構成比率は、先端プロセスの28nm、40/45nmと65nmの合計が63%(3Qは62%)である。なお、28nmのQOQは+9%ポイントの22%となり、売上高の絶対額のQOQは+57%となった。

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