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CESに打って出る日本の元気な新興企業

大森 敏行=日経エレクトロニクス
2013/01/29 06:00
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 今年も、世界最大級の家電関連展示会である「Consumer Electronics Show(CES)」が米国ラスベガスで開催されました(Tech-On!の特設サイト)。私は参加しなかったのですが、日本のエレクトロニクス産業の将来を示す手掛かりとして注目していました。近年のCESでは、日本の大手家電メーカーはSamsung Electronics社やLG Electronics社といった韓国勢に押されぎみでした。今年は、4Kテレビや新型スマートフォンなどでそれなりの存在感を示せたようです。

 そうした中、私が注目したのは、二つの元気な企業の初出展でした。1社は、元パナソニックの岩佐琢磨氏が設立した「Cerevo」、もう1社は、情報処理推進機構(IPA)の未踏ソフトウェア創造事業で認定された「天才プログラマー」との肩書も持つ清水亮氏が率いる「ユビキタスエンターテインメント(UEI)」。いずれもCESへの出展により「世界に打って出たい」という意欲をひしひしと感じました。

 Cerevoは、手軽にストリーミング配信を行える機器「LiveShell」シリーズで有名です。個人や小人数のグループによる電子機器開発を支援するサービス「Cerevo DASH」を運営していることでも知られています。CESでは、デザイン性が高いスマート電源タップ「OTTO」の試作機を展示しました(Tech-On!の関連記事)。ネット家電を得意とする同社らしい製品です。開発資金の支援をCerevo DASHを使って募るのもユニークです。

 一方、UEIはまったく新しいタイプのタブレット端末「enchantMOON」を展示しました(清水氏のブログ記事1)。Androidをベースにはしていますが、独自のユーザー・インタフェースを作り込んだ「手書きに特化した端末」です。同社は本来はソフトウエアやサービスの開発企業であり、ハードウエア製品の開発自体、これが初めて。enchantMOONはCESで評判になり、この製品に興味を持ったAlan Kay氏(著名なコンピュータ科学者であり、「ダイナブック構想」の提唱で知られる)に直接披露する機会に恵まれたとのことです(清水氏のブログ記事2清水氏のブログ記事3)。

 私は、最近元気がない日本の大手家電メーカーには、なんとか活路を見出して復活してほしいと思っています。一方で、「大組織にいては、自分が開発したい製品が開発できない」という技術者は、もっと外に飛び出して、CerevoやUEIのように「本当に開発したい製品」を作ってほしいとも思います。

 そこで、そうした方に向けてハードウエア起業に関するセミナーを開催することにしました。日経BPnet/BizCOLLEGEと共同で、連続セミナー「イノベーターと学ぶ新しい仕事術」の第3回「日本人の働き方をリデザインする[1]」の中で「ハードウエア起業の時代 ~個人の力が世界を変える~」というセミナーを開催します。

 講師は、たった一人で家電メーカー「Bsize」を設立し、デザイン性が高い卓上LEDライト「STROKE」というヒット商品を生み出した八木啓太氏です。個人もしくは少人数でハードウエア製品を開発するために必要なものや、ハードウエアで起業する際の注意点などを、実体験を基に語っていただきます。皆様のご参加をお待ちしています。

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