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エディターズ・ノート

2013年、ミラーレスカメラは誰が造るか

  • 大石 基之=日経ものづくり
  • 2013/01/24 08:50
  • 1/1ページ

 ミラーレスカメラ(ミラーレス機)といえば、日本をはじめとする大手デジタルカメラ・メーカーがこぞって力を入れている製品カテゴリです。スマートフォンのカメラ性能の向上とともに、コンパクト・デジタルカメラ(コンパクト機)の市場は侵食され、カメラメーカー各社はコンパクト機の出荷台数見込みを引き下げざるを得ない状況に追い込まれています。

 市場の停滞感が漂うコンパクト機に代わって、デジタルカメラ・メーカー各社が事業の軸足を置いているのが、ミラーレス機です。2013年1月上旬に米国ラスベガスで開催された民生機器の展示会「2013 International CES」では、大手カメラメーカーがこぞってミラーレス機を出展しました。例えば、ニコンは、フル解像度による約60コマ/秒での高速連写に対応する新製品などを発表しています(Tech-On!関連記事)。

 スマートフォンの台頭などにより、コンパクト機の価格下落は著しいペースで進んでいます。3倍ズームを備えたコンパクト機を例にとると、2001年ごろには600万画素品の小売価格は200~250米ドルでしたが、現在は1600万画素品が100米ドルを大きく下回っています。このような状況ではもはやコンパクト機は勝者なき市場になっています。国内カメラメーカーはもとより、コンパクト機の生産や開発を受託する海外のEMS/ODM企業も厳しい事業環境に置かれています。例えば、デジタルカメラなどのEMS/ODM事業を展開する台湾ASIA OPTICAL社は、2009~2011年まで3年連続でデジタルカメラ用EMS/ODM事業で赤字に陥っています。

 コンパクト機のこうした状況を踏まえ、デジタルカメラの世界の生産基地である台湾のEMS/ODM業界も経営方針の転換を進めています。「今後は台湾企業といえどもコスト勝負では行き詰まる」と考え、高付加価値路線の追求に舵を切っているのです。その先頭集団にいるのが、前述のASIA OPTICAL社です。同社は、現時点で46倍ズームや36倍ズームのレンズを備えたハイエンド・コンパクト機などを5社程度の日本メーカー向けに開発・生産しています。その同社が現在、技術開発を加速させているのが、他ならぬミラーレス機です。同社でChairman & CEOを務めるRobert Lai(頼 以仁)氏は「台湾メーカーとして最も早くミラーレス機の試作に成功した」と胸を張ります。同社がレンズを内製していることなどが、早期開発の決め手になったといいます。同氏によれば、ミラーレス機を買うユーザーは、本体の他に交換レンズを購入する傾向が強く、レンズの重要性が増しているのだそうです。そして、同社は2013年6月ごろからいよいよミラーレス機の受託生産を開始する計画です。既に引き合いもあるようです。

 これまでの歴史から類推するに、そう遠くない将来、ミラーレス機の生産は台湾企業が担うことが当然という時代が訪れそうです。

 ここから先は宣伝です。日経BP社では、国内メーカーが海外を中心とするEMSやODM企業とどのように付き合っていけばよいかを探るためのセミナー「製造の最適解を探せ~EMS/ODMとどう付き合うか~」を2013年3月8日(金)に開催します。本コラムでも紹介した、ASIA OPTICAL社のChairman & CEOであり、EMS業界の重鎮であるRobert Lai氏にも、このセミナーでの講演のために緊急来日していただきます。この他にも、EMS/ODM業界などの複数のキーマンにご講演いただく予定です。ご興味のある方、是非ともご参加いただきたくお願いいたします。詳細はこちら

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