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Tech-On!書籍レビュー

著者に聞く:“足し算”のビジネスはもう限界 若者への権限委譲で“掛け算”狙え

ソーシャルもうええねん、村上 福之著、980円

  • 2013/03/02 00:00
  • 1/1ページ
村上 福之氏 クレイジーワークス 代表取締役 総裁 大手家電メーカーの技術者としてプリンターやSDメモリーカードに関連した開発に従事。その後、クレイジーワークスを起業。電子書籍システムなどにも詳しい。
村上 福之氏 クレイジーワークス 代表取締役 総裁 大手家電メーカーの技術者としてプリンターやSDメモリーカードに関連した開発に従事。その後、クレイジーワークスを起業。電子書籍システムなどにも詳しい。
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ソーシャルもうええねん、村上 福之著、980円(税込)、192ページ、ナナ・コーポレート・コミュニケーション、2012年10月
ソーシャルもうええねん、村上 福之著、980円(税込)、192ページ、ナナ・コーポレート・コミュニケーション、2012年10月
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 これまで、日本の大手エレクトロニクス・メーカーには「製品の売り切り」の発想しかありませんでした。“足し算”による利益の出し方しか知らなかったのです。

 一方、インターネット企業は、スケールするビジネス、すなわち“掛け算”で利益を出すことを一番に考えます。例えばソーシャル・ゲームは、最初に開発費が掛かるものの、あとはサーバーの運用費用だけで、全体のユーザー数にだいたい比例した利益が出ます。有料で遊んでくれるユーザーの割合はほぼ決まっているからです。

 日本のメーカーはなぜ、こうしたやり方ができないのでしょうか。それは、スケールするビジネスを感覚的に理解している若い社員に製品開発の決定権がないからです。メーカーは社員の平均年齢が高く、決定権を持つのはたいていインターネットのことをよく知らない人です。

 そもそも、企業のトップが自社の商品やサービスを使っていないことが少なくありません。ある大企業のトップが自社のサービスの内容を理解していなかったという笑い話もあります。最も権限を持つ人が、ユーザー体験から最も遠いのです。

 メーカーが一番大切にしなければならないのはユーザーです。しかし、日本のメーカーでは意思決定者がユーザーのことをろくに知らないため、ユーザー体験をないがしろにしてきました。私は大手家電メーカーでSDメモリーカードに関する開発を行っていたのですが、当時から著作権保護機能には疑問を持っていました。こんな機能、ユーザーにとっては使いにくいだけです。

 メーカーがこの現状を変えるには、“掛け算”の感覚を身に付けている若い社員に大幅に権限を委譲するしかありません。“スマート冷蔵庫”を例に取ると、単にインターネット経由でレシピが表示できるだけでは不十分です。ユーザーがレシピを選択すると、その材料がネット・スーパーから届くといったところまで追求すべきでしょう。

 そのためには、レシピ掲載サイトやネット・スーパーと提携する必要があります。ただ、今の大手メーカーでは、提携のための稟議だけで半年はかかってしまいます。最近は、若い技術者が立ち上げたネット家電のベンチャー企業も増えてきました。サービスの部分は、そうした若い企業に任せてしまうのがいいかもしれません。(談=聞き手は日経エレクトロニクス)

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