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大塚 周一氏(ジャパンディスプレイ 代表取締役社長)<下>

尖った技術が勝負を決める

佐伯 真也=日経エレクトロニクス,大下 淳一=日経エレクトロニクス
2013/01/31 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2012年1月23月号 、pp.76-77 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 東芝と日立製作所、ソニーの3社が、それぞれの子会社が手掛ける中小型ディスプレイ事業を統合し、産業革新機構が主体となって2012年4月に、新会社「ジャパンディスプレイ」を設立した。統合後の金額シェアは、2010年における合算値で21.5%となり、世界最大の中小型液晶ディスプレイ・メーカーとなった。
 ジャパンディスプレイの代表取締役社長に就任したのが、2011年6月までエルピーダメモリで取締役兼COO(最高執行責任者)を務めていた大塚氏である。異なる企業文化を持つメーカー3社の事業統合をどのように進めていくのか。(聞き手は佐伯 真也、大下 淳一)

─技術的な話を聞きたい。ジャパンディスプレイの強みは何か。

おおつか しゅういち 1951年福岡県生まれ。日本テキサス・インスツルメンツ、ソニーを経て、2002年にエルピーダメモリ入社。2004年から同社 取締役 兼 COOを務めた後、2011年6月に退任。2012年春に、ジャパンディスプレイ 代表取締役社長に就任。(写真:栗原 克己)

 中小型ディスプレイ事業は、カスタム性が高い特殊なビジネス。既に、自ら顧客の声を聞き始めているが、スマートフォンや車載機器といった最終製品の差異化に向け、ディスプレイの価値が高まっていることを実感している。そこに尖った技術を提案できるかどうかで、勝負が決まるだろう。

 統合3社の技術力に対する評価は、非常に高いと自負している。核となるのは、(低温多結晶Si TFTによる)高精細化技術と、IPSモードによる高視野角化技術。この二つは、まだまだ進化の余地がある。我々には、インセル型のタッチ・パネルや3次元(3D)映像表示の技術もある。

 カスタム性が高いビジネスであるため、こうした技術を組み合わせて発展させることで、尖った性能を実現できるようになる。新規性の高い技術を持ったメーカーだけが勝つのではなく、既存の技術をいかに洗練するかが勝負どころとなる。

 さらに我々は、競合他社のように機器部門を持つ垂直統合型の事業モデルではない。このため、ユーザーの懐に大胆に入り込んで、新規提案ができるという強みがある。

 もちろん、新規技術の開発も推進していく。現在、技術の棚卸し中だが、有機ELやフレキシブル・ディスプレイ、MEMSディスプレイなどがその候補だ。

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