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第4回:何をもって「世界一」のスパコンとするのか? 「TOP500」を知った日(後編)

柴田 直樹=日本アイ・ビー・エム システムx事業部 システムズ&テクノロジーエバンジェリスト
2013/01/18 10:00
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 皆さん、こんにちは。日本IBMの柴田です。またまた前回投稿から時間が空いてしまいました。2013年は少しペースを上げて、皆様にスーパーコンピュータ(スパコン)の話をわかりやすく、そして、楽しく読んでもらえる様に精進してまいりますので、よろしくお願いします。

 この第4回は前回の続きとして、著者が知る限りの歴代の「TOP500」と、その当時の状況を振り返ってみたいと思います。著者がスパコンの世界に足を踏み入れたのは1999年頃です。このあたりから、印象に残ったり気になったりした「名スパコン」を2つご紹介します。

日本製の世界最速スパコンと言えば、やっぱり「地球シミュレータ」

 まず、日本のスパコンですね。となると、やはり「地球シミュレータ」は欠かせないでしょう!! 2002年6月から2004年11月の長期にわたって世界1位を誇ったこのスパコンは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)横浜研究所に設置されたNEC社製のベクトル型計算機をベースにしていました(当時、NECにはSX-5というベクトルスパコンがあったので、これをベースにしていたと思います。筐体デザインは違いますが)。筆者は「日本が誇る世界トップのスパコン」というと、「京」よりもまず、この地球シミュレータを思い浮かべてしまうのです。

 文字通り地球全体の気象解析を行うほどの演算能力があったこのマシンは、TOP500において5期連続でトップの座に君臨しました。スパコン大国アメリカの関係者の方はこの間、相当悔しくつらい時期を過ごしたはずです。日本のベクトル型計算機(これについては後日解説します)の技術力を世界に示した、歴史に残る名機といえるでしょう。

 ただ、その大きさはちょっとした体育館並み(笑)。そして、その維持費も相当なもので、高出力だけど高燃費というF1クラスのマシンだったのでした。これ以前にも世界1位になった日本のスパコンはあったのですが(CP-PACSと数値風洞)*1, *2、著者が当時知っていたのは地球シミュレータでした。

*1 CP-PACS 筑波大学が日立製作所の協力を得て開発した、プロセッサ数2048の並列コンピュータ。LINPACKベンチマークで368.2GFLOPSを記録。1996年11月にTOP500で1位になった。
*2 数値風洞 航空宇宙技術研究所(当時、現在は宇宙航空研究開発機構に統合)が富士通と共同で開発した。1993年から1995年までTOP500で1位になった。
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