連載主旨
 日本発祥といっても差し支えない「大部屋」。その大部屋が海外の企業にも普及するにつれて、進化を遂げている。生産技術や生産だけではなく企画/設計/営業/サービス/管理といった部署にも適用対象が広がっているのだ。また、開発環境のグローバル化に伴い、PDM(Product Data Management)やPLM(Product Lifecycle Management)といったITの活用による大部屋のデジタル化も視野に入れる必要が出てきた。日本でトヨタ式を学び、それを基に国内外の大手製造業に向けて大部屋の導入・運用を支援してきた筆者が、進化する大部屋の現状と製造業への処方箋を明らかにする。
田中 孝史(たなか たかし)
ダッソー・システムズ ENOVIA営業部 シニア・ビジネス・コンサルタント
1960年生まれ。米Oklahoma City UniversityでMBA(経営学修士)取得。日本能率協会コンサルティング、豊田エンジニアリングを経て、ダッソー・システムズに入社。国内外の大手自動車メーカー、米Harley-Davidson社などの輸送機械関連、米Boeing社などの航空機関連をはじめ、さまざまな産業でコンサルティングを実施してきた。日本のマネジメント技術をグローバル企業に適用することを使命としている。