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専門記者が振り返る2012年

半導体メモリ、この1年――エルピーダ破綻が象徴したポストDRAM時代の到来

  • 大下 淳一=日経エレクトロニクス
  • 2012/12/06 00:00
  • 1/2ページ
2012年2月27日に会社更生法の適用を申請したことを受けて同日開催した記者会見に臨む、エルピーダメモリの坂本幸雄氏
2012年2月27日に会社更生法の適用を申請したことを受けて同日開催した記者会見に臨む、エルピーダメモリの坂本幸雄氏
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 2012年の半導体メモリ業界における最大のニュースは、DRAM業界3位のエルピーダメモリが2012年2月に経営破綻したことだろう(Tech-On!関連記事1同2同3)。国内唯一のDRAMメーカーであり、経営トップの坂本幸雄氏の剛腕ぶりが常に話題を集めてきた同社の破綻は、各方面に衝撃を与えた。

 このニュースが象徴するのは、DRAMが半導体産業の成長を支える時代が終わりを告げ、いよいよポストDRAM時代が訪れようとしていることだ。長くパソコンとともに成長を続けてきたDRAM市場は、スマートフォンやタブレット端末の台頭による近年のパソコン市場の停滞を反映して、ほぼ完全に飽和している。WSTS(World Semiconductor Trade Statistics:世界半導体市場統計)の2012年秋季 半導体市場予測によれば、DRAMの世界市場は2012年に前年比で大きく落ち込む見通しであり、2011~2014年の平均成長率もマイナスになる見込みである(Tech-On!関連記事4)。こうした環境下でエルピーダがDRAM専業メーカーとして生き残ることには、そもそも無理があった。

 DRAMは市場が飽和しているだけではなく、技術的な限界にも直面している。現在量産されている2xnm世代の2~3世代先に当たる15nm世代前後で、DRAMの微細化は止まるとの見方が支配的だ。ただでさえ、市場が飽和して価格が下げ止まっている現状では、DRAMメーカー各社は微細化を進めてチップ供給量を増やすことは避けたい状況にある。今後は、生き残った少数のメーカーがゆっくりとしたペースで微細化を進めていくことになりそうだ。そして微細化限界後には、TSV(Si貫通ビア)を用いた3次元積層がDRAMの大容量化や高速化の主流技術になる見通しである。

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