米Apple社が2012年3月7日に発表した「iPad」
米Apple社が2012年3月7日に発表した「iPad」
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米Google社が2012年6月27日に発表した「Nexus 7」
米Google社が2012年6月27日に発表した「Nexus 7」
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米Apple社が2012年10月23日に発表した「iPad mini」
米Apple社が2012年10月23日に発表した「iPad mini」
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 「タブレット端末といえば米Apple社の『iPad』とその他大勢」。2012年は、この構図が崩れた1年だった。iPadの牙城を脅かすライバルが続々登場してきたのだ。

 予兆は2011年末からあった。米Amazon.com社が2011年11月、7型IPS液晶パネルを搭載したタブレット端末「Kindle Fire」を米国で199米ドルという異例の低価格で発売したのだ(Tech-On!の関連記事)。この製品は大人気を呼び、2011年第4四半期の米国におけるAndroidタブレット市場で台数シェア首位に立った(Tech-On!の関連記事)。

 タブレット端末の本家ともいえるiPadでは、3月に「新しいiPad」(第3世代iPad)が登場(Tech-On!の関連記事分解記事その1分解記事その2分解記事その3分解記事その4)。2048×1536画素で解像度264ppiの鮮やかな「Retinaディスプレイ」を搭載したことで注目を集めた。

 米Microsoft社も6月18日に自社のタブレット端末「Surface」を投入することを発表(Tech-On!の関連記事)。「ついにMicrosoft社がタブレット端末に本腰を入れ始めた」と話題になった。ただし、Surfaceの日本発売はいまだに決まっていない。

 Surface発表から9日後の6月27日には米Google社が7型タブレット端末「Nexus 7」を発表した(Tech-On!の関連記事分解記事その1分解記事その2分解記事その3)。Kindle Fireよりも充実した仕様を持ちながら、Kindle Fireと同じ199米ドルという価格で7月に米国で発売され、大ヒットを記録。日本でも9月末に2万円を切る価格で発売された(Tech-On!の関連記事)。

 Kindle FireやNexus 7といった7型液晶パネル搭載製品が着々とシェアを伸ばしていく中、Apple社もついにこのカテゴリに製品を投入する。同社が10月23日に発表した「iPad mini」だ(Tech-On!の関連記事分解記事)。7.9型液晶パネルを搭載する。直後にAmazon.com社が「Kindle Fire」と上位機種「Kindle Fire HD」の日本投入を発表(Tech-On!の関連記事)。Apple社、Google社、Amazon.com社の三つ巴の戦いが日本でも始まった。

 こうした流れをフォローするため、日経エレクトロニクスでは製品の分解セミナーを実施している。6月6日には第3世代iPadの内部構造を解説する「NEアカデミー 新iPad内部構造のすべて」を開催した。来る12月5日には「NEスペシャル・レポート iPad mini&Nexus 7 分解/解析セミナー&部品撮影会 内部構造から小型タブレット競争の勝者を探る」の開催を予定している。