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エディターズ・ノート

新しいことをやろう

  • 田中 直樹=日経エレクトロニクス
  • 2012/11/19 09:40
  • 1/1ページ

 先週開催された医療機器・福祉設備機器の展示会「HOSPEX Japan 2012」で、少し変わった病院用の照明機器を展示しているブースがありました。看護師の巡回用や、病室のベッドサイド用の有機EL照明機器を展示していた、タカハタ電子(山形県米沢市)の展示ブースです。

 同社によると、有機EL照明は電球やLEDを用いた懐中電灯に比べて、患者の顔の近くで使っても患者がまぶしさを感じにくいという特徴があるとのこと。また、演色性が高い上に、さまざな波長成分を持つため、「患者の顔を自然に照らせる」(同社)と言います。さらに、面光源であるため、複数の有機EL照明を配置することで影を消しやすく、手術灯にも応用できると、同社は期待を寄せています。将来は、フレキシブル有機太陽電池やワイヤレス充電と組み合わせて、超薄型・軽量の照明機器を実現できる可能性もあります。

 同社は今回の展示会で最終試作品を展示しました。これまでの実用実験や今回の展示会の反響をフィードバックして、今後は量産用の医療用有機EL照明機器の設計を開始。「2013年春に1号機を出荷したい」と、意気込んでいます。

 タカハタ電子は1974年設立、40年近い歴史を持つ電子機器の生産会社です。主力事業である液晶機器の生産では、小型液晶テレビの黎明期の1986年から参入。シャープの液晶テレビの生産拠点としても、長い歴史を持ちます。ただ、テレビをはじめとするエレクトロニクス事業の不振は深刻で、同社のような地方の生産会社にも大きな影響を及ぼしています。

 今回、同社代表取締役の安房毅氏に話を聞く機会がありました。そこで、「日本のエレクトロニクス産業が不振や閉塞感から抜け出すために重要なことは何だと思いますか」と率直に聞いてみました。同氏は少しだけ時間をおいて、「新しいビジネスを本気でやること」と答えました。「過去に成功したけれども、海外に生産拠点がシフトしてしまったビジネスをいくら追いかけても仕方ないし、経営として成り立たない」と言い切ります。同社の事業の中には、昨今のエレクトロニクス不振の影響を受けて、半減どころかほとんど無くなってしまったものもあるそうです。

 これまでのデジタル産業の主役だった垂直統合型の大企業ほど大人しいと、安房氏は指摘します。「情報量も少ないし、スピードも遅い」とさえ言います。一方、タカハタ電子のような地方の生産会社にも、足りないところはたくさんあります。例えば、「ものづくりは知っていても、マーケティングはあまり知らない」ということがよくあります。したがって、「信頼できるパートナーとの巡り会いがカギを握る」(同氏)と言います。

 医療用の有機EL照明機器も「新しいこと」の一つ。新規事業のほとんどは、ビジネスの規模としてはまだ小さいけれども、種火をおこしていくことで活路が開けると同氏は言います。「まずやってみて、顧客の反応を見る。まずここから」と語る安房氏とタカハタ電子、そして日本の地方企業の挑戦に注目していきたいと思います。

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