もしかすると、企業でイベントを開く場合には、「ボランティアで」というお願いは、そう簡単ではないかもしれません。社内向けでも社外向けでもイベントには「予算」が確保してあると誰もが思うでしょうから。

 ここまでできれば、だいたい完成かと言えば、そうではありません。もう一つ重要な事前準備があります。それは、イベントの「告知」です。参加者がいなければ、イベントは成り立ちませんから、とにかく多くの人に知ってもらう必要があります。

 でも、最近はインターネットの普及でとても便利な状況になっています。個人でも簡単にイベントを告知できるツールが存在するからです。Facebookなどのソーシャル・メディアを告知に活用する人も多くいます。

 かなりあ社中では「こくちーず」という無料で使えるイベント告知サイトを、よく募集に用いています。このサイトは、「独立サイトのため、あらゆるWeb系のソーシャル・ツールでリンクを紹介しやすい」「素人でも感覚的に告知ページが作れてしまう」「会員登録すれば、誰でもイベントを登録可能」「参加者一覧がすぐに作成できるので事務局も助かる」といった特徴があります。それに、「手づくり感」があるのもソーシャル・リーマンらしいと思って愛用しています。

 ただ、イベント告知では一つだけ注意したい点があります。それは、イベントの露出効果を欲張って複数の参加登録用サイトを同時に立ち上げてしまうことです。複数のサイトで参加を受け付けると、実際の参加者数を把握できなくなったり、参加希望者を見落としてしまったりすることがよくあります。これは、トラブルに発展する可能性があるので、登録用サイトは一つにまとめておいたほうが無難でしょう。

 他にも告知の手法はいろいろ存在しそうです。実際に使ってみて、「試行錯誤するのもまた楽しからずや」かもしれません。

入念な準備の末に大失敗しちゃいました

 告知開始後は参加者が毎日増えるたびに、主催者には少しずつ臨場感が出てきます。そして、そうこうしているうちに「あら大変」。あっという間にイベント開催の1週間前になっていたりします。

 当日の会場で用いる「イベント式次第」「当日の問い」「ゲストのご紹介」といった配布資料の準備も佳境に入ってきます。

 実は、「社内失業家ふぇ」ではこの部分で少し失敗しました。反省です。参加者に社内失業についての理解を深めてもらうために、「社内失業の定義」や「政府発表データ」などの資料をかなり用意周到に準備したのです。

 入念に準備してしまうと、つい説明したくなるのが人情ってもの。それを説明するために司会を務めた私が長々と「講釈たれちゃった」のでした。イベントの後に参加者から感想をいただきました。

君の長い話がなければ、もう少しゲストのお話が聞けたのになぁ…

 あいたたー、です。

 そうでした。対話イベントなのに、ファシリテーター(司会者)の私が話し過ぎてはダメなのです。資料で大切なのは、司会者の「しゃべりエンジン」がかからないようにし、参加者の「しゃべりエンジン」が動き出すような資料を作ることが必須です。これは、なかなか難しいんですよね(苦笑)。

 そして、資料を準備したら、いよいよダイアローグの開催日を迎えます。次回はいよいよ、「イベント当日」についての話をしたいと思います。乞うご期待!

(この項、次回に続く)