TFT液晶最大手の一角を占める韓国LG Display社が2012年10月26日に、2012年度第3四半期(3Q)決算を発表した。売上高は7兆5930億韓国ウオン(KRW)と、四半期では過去最高となった。対前年同期比(YOY)は21%増で、対前期比(QOQ)は10%増である。

 利益面でも好調だった。営業利益は2530億KRW(YOYは黒字転換、QOQは黒字転換)と7四半期連続の営業赤字から黒字に転換した。当期利益は1580億KRW(YOYは黒字転換、QOQは黒字転換)である。売上総利益率はQOQで0.6%ポイント低下の10.5%、営業利益率はQOQで同+2.9%ポイント上昇の3.3%だった。年末商戦向けと顧客の新製品発売に向けた在庫の積み上げのため、3Q末在庫は2兆7470億KRWとQOQで+7%の増加となった。在庫回転日数(期首期末平均、原価ベース)は2Qの35.3日から35.6日とQOQでほぼ横ばいである。

出荷面積はガイダンスを上回る

 季節要因による需要増とスマートフォン向けの高精細パネルの出荷開始により、出荷面積は9173km2(YOYは+13%、QOQは+7%)と、ガイダンス(QOQが+5%程度の増加)を上回った。中国国慶節商戦向けのパネル需要は同社想定よりも強く、FPR方式の3Dパネルやモバイル機器向けパネルが好調に推移した。Blended ASP(平均単価)は高付加価値製品の出荷増により、QOQで+5%上昇の733米ドル(LCD Moduleベース)になった。

 アプリケーション別の売上構成は、テレビ向けが47%(2Qは49%)、モニター向けは16%(同17%)、ノートブック(NB)向けは13%(同14%)、タブレットPC向けは15%(同10%)、携帯電話機その他向けが9%(同10%)だった。