MAKERS 21世紀の産業革命が始まる、Chris Anderson訳、関美和訳、1,995円(税込)、四六判、320ページ、NHK出版、2012年10月
MAKERS 21世紀の産業革命が始まる、Chris Anderson訳、関美和訳、1,995円(税込)、四六判、320ページ、NHK出版、2012年10月
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 著者は、「ロングテール理論」の提唱者として知られるUS版『Wired』編集長のChris Anderson氏。同氏が、書籍の副題ともなっている「21世紀の産業革命」として提唱するのが、誰もが(個人でさえも)「メイカー(作り手)」となりうる世界へのパラダイムシフトだ。

 インターネットを経由してアイデアを共有し、さまざまな部品やユニット単位で設計・製造を分担(コラボレーション)することで、次々と新しいニッチなモノを造り出せる。実際、そうして革新的な製品が生み出され始めている。低価格(もしくは無償)のCADソフトや3次元プリンタ、3次元スキャナといったツールが登場し、手軽に利用できるようになったことも、こうした動きを大きく後押しする。

 大量生産を手掛ける製造業は消えずとも、目の肥えた消費者のために数千個単位でニッチ商品を造る製造業が今後は増殖する。これからの10年に起こる「メイカームーブメント」を的確に把握することが、日本の製造業にも求められている。

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