2012年9月における台湾電子産業の代表的企業41社の売上高は、対前年比(YOY)+0.5%、対前月比(MOM)+7.7%だった。ドイツ証券(以下「当社」)では、MOM +11%±5ポイントを想定していた。例年より弱いながらも、米Apple社の新型スマートフォン「iPhone 5」を牽引役にした関連部品メーカーやEMS/ODMの売り上げ増、季節要因によるLED、液晶パネル、電子部品などの増収、ノート・パソコンのリバウンドなどを見込んでいたためだ。実績は想定下限に近い水準だった。

 8月は国慶節商戦向け部品、完成品の出荷増、Siファウンドリの堅調さなどから若干は繁忙期らしい動きが見られたが、9月に再び想定を下回ったため、3Q(第3四半期)全体では盛り上がりに欠ける弱い結果に終わった。

 9月は「iPhone 5」や「iPad mini」などApple関連の部品やアセンブリ企業、および液晶全般が堅調に推移、ノート・パソコンも想定通りの大幅リバウンドとなったものの、SiファウンドリやLEDの減速、DRAMの低迷、太陽電池の大幅減収などが響き、全体では弱含みだった。