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HOMEスキルアップマネジメントエディターズ・ノート > 豊作の秋

  • 根津 禎=日経エレクトロニクス
  • 2012/10/29 10:00
  • 1/1ページ

 えっ、何が豊作ですって?そりゃ、あれですよ、あれ。UI関連の技術です。2012年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2012」では、音声認識やジェスチャー入力など、人間の自然な振る舞いで機器に入力する「NUI(Natural User Interface)」に向けた新しい技術や、NUI技術を利用した電子機器の出展が相次ぎました。この場をお借りして、ざっと振り返ってみたいと思います。

 まずは車載機器から。例えばパイオニアは、「エアージェスチャー」と呼ぶ機能を備えたカーナビを披露しました。手の動きを検知可能で、画面の前に手をかざしたり、手を横切らせたりすることで、カーナビを操作できます。二つの赤外線発光部とその中央にある赤外線受光部を使い、手の動きを検知します。手がセンサ部にかざされた場合、赤外線の反射によってそれを検知する仕組みです(Tech-On!関連記事1)。

 アルプス電気は、運転手の動きや視線、瞳孔の状態などを各種センサで検出し、運転手の意図や体調などに合わせた運転支援を行うシステムを展示しました(Tech-On!関連記事2)。

 携帯機器では、NTTドコモが新しいUI技術を採用した機器や技術の展示に力を入れていました。例えば、スマートフォン向けの「Grip UI」です。その名の通り、ユーザーがスマートフォンを握る力と場所を検知することで操作できます。スマートフォンの側面と背面に多数の圧力センサを配置して実現しており、両手でスマートフォンを操作できないときに便利そうです(Tech-On!関連記事3)。

 NTTドコモはこの他、メガネのように頭部に装着した状態でテレビ電話ができるヘッドセット型の機器「ハンズフリービデオフォン」のコンセプトと共に、そのうちの一部機能を実装した試作機を見せました。個人的に気になっているのが、手の動きからキーボード入力を読み取る「バーチャルオフィス機能」です。ヘッドセットの下部に実装した2個のカメラの映像から、手の動きを検知して文字入力に利用するのが目標です。現時点では目標まで到達しておらず、手のひらの動きが大まかに分かる程度だそうです(Tech-On!関連記事4)。

ジェスチャー/音声/視線入力技術が展示


 電子機器の他には、NUI向けの要素技術や要素部品が出展されていました。ジェスチャー入力技術では、村田製作所が動き検出機能を備えた環境光/近接センサICを出展。周囲の明るさや人の有無などを検知して液晶パネルのバックライトを制御する他、ユーザーの手の動きを検知できます(Tech-On!関連記事5)。

 音声入力技術では、NTTドコモが音声による検索サービス「しゃべってコンシェル」の用途拡大や機能拡張に向けたデモを披露しました。その一例が、運転者向けの情報提供サービス「ドコモ ドライブネット」への適用です。ドコモ ドライブネットではこれまで単語レベルでの音声検索でしたが、しゃべってコンシェルの導入によって「~まで連れていって」といった自然な対話に近い音声検索が可能になります(Tech-On!関連記事6)。

 視線入力技術の展示もありました。富士通と富士通研究所が開発した、ユーザーの視線を認識してパソコンの操作をアシストする技術「視線テクノロジー」です。CEATECの会場では、この技術を搭載したパソコンを、ユーザーが体験できる形で出展していました(Tech-On!関連記事7)。

 そしてCEATECではありませんが、2012年9月に開催された「東京ゲームショウ 2012」では、米NeuroSky社の脳波読み取り用ヘッドセットを利用したアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)や、電子機器などが展示され、人気を集めていました。中でも参加者が試そうと長蛇の列ができていたのが、二人の脳波を計測して相性を占うアプリです(日経トレンディネット関連記事 1)。また、脳活動を計測した結果に応じて動くネコ耳やしっぽも展示。見た目のインパクトから、足を止めて食い入るように見つめる来場者が多数いました(日経トレンディネット関連記事2 )。

 実は、こうしたUI技術に触れられるイベントは今年もまだまだあります。そのうちの一つが、11月7日に開催する「UI、新時代の幕開け」 です。そう、お察しの通り、日経エレクトロニクスが主催するセミナーです(最後に宣伝ですいません)。同セミナーでは、上述した「しゃべってコンシェル」について、その開発を携われたNTTドコモの栄藤氏に、視線入力技術に関しては富士通研究所の中島氏にご講演いただく予定です。脳活動の計測による入力、いわゆる「BMI」では、産業技術総合研究所の長谷川氏がご登壇します。

 この他にも面白い講演が目白押しです。例えば、Kinetを生んだ米Microsoft社からは、Microsoft Research Asiaの矢谷氏をお呼びし、センシング技術とインタラクションのあり方についてご講演いただきます。また、AppleのUI戦略から見えてくる次世代UIの姿をテーマに、千葉工業大学 教授の山崎氏にご講演いただきます。

 ご興味のある方ぜひ、ご参加ください。よろしくお願い致します。

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