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エディターズ・ノート

いよいよ激突し始めた、二つの新タッチ技術

  • 佐伯 真也=日経エレクトロニクス
  • 2012/10/15 10:00
  • 1/1ページ

 「こちらの技術も本格的に離陸してきたな」――。

 2012年10月11日に、NTTドコモが冬商戦向けモデルとして発表したSony Mobile Communications社製のスマートフォン「Xperia AX(SO-01E)」。海外市場では「Xperia V」として市場投入されるこのXperia AXに導入されているのが、「カバー・ガラス一体型」と呼ばれるタッチ・パネル技術です。
 
 カバー・ガラス一体型は、文字通り、スマートフォンやタブレット端末の筐体表面を覆うカバー・ガラスに、静電容量型タッチ・センサ電極を形成したもの。外付けのタッチ・パネルが不要になるため、薄型化やセンサ感度向上を図ることができます。各社独自の呼び方を展開しており、「OGS(one glass solution)」「WIS(window integrated sensor)」「Fit」などいくつかの名称が存在します。

 冒頭に“こちらの技術”といったのは、外付けのタッチ・パネルを不要にする技術には、もう一つ「インセル」と呼ばれる技術があるため。これは、タッチ・パネルの機能を液晶パネルに内蔵するものであり、米Apple社の「iPhone 5」に導入されたばかりの技術。これら二つの技術は、2012年5月14日号の解説記事「新タッチ・パネルが激突、業界勢力図を塗り替える」で紹介しましたが、いよいよ本格的に市場での激突が始まったといえそうです。

 インセルとカバー・ガラス一体型のどちらが主流になるのか――。現状、この疑問を複数のディスプレイ関係者に投げかけてみると、「カバー・ガラス一体型」との声をよく耳にします。いわく「インセルは技術的なハードルが高い」(あるディスプレイ技術者)とのこと。Apple社のインセル・パネルは、ジャパンディスプレイとシャープ、韓国LG Display社が提供しているもようですが、歩留まりの問題がありパネルの供給不足が噂されるほどです。「Apple社以外のメーカーでは採用に踏み切れない」(別のディスプレイ技術者)ようです。

 もちろん、インセル技術はパネル・メーカーにとって悲願といえる技術の一つ。「世界で最も要求が厳しい」(あるディスプレイ技術者)というApple社向けの量産を糧に飛躍する可能性はあります。勝負が決するのは、もう少し先になりそうです。

 こうした新タッチ・パネルの開発動向に関しましては、2012年10月31日~11月2日に開催される「FPD International 2012」のフォーラムでメーカー各社に語っていただく予定です。タッチ・パネルに関しては、「一体化」技術以外にも「市場と技術」「大型化」「センサ電極フィルム」「製造技術と材料」の5セッションを用意していますので、ぜひ足をお運びくださいましたら幸いです(詳細はこちら)。 

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