台湾メーカの8月の大型TFTパネル出荷数量は、対前年同月比(YOY)で+6.3%、対前月比(MOM)では+9.0%の2550万枚だった。主要4社すべてでMOM増加。日本・韓国・中国を含めたグローバルの推計ベースでは、全体で約6900万枚(YOY +17%、MOM +10%)と、YOYとMOMが共に2ケタ増となった。

 台湾の8月の出荷数量はアプリケーション別に見てみると、
(1)テレビ向けが2050万~2100万枚でYOY +23%、MOM +12%(1~8月累計YOY+13%)。
(2)ノートブック(NB)向け(タブレット含まず)が2050万~2100万枚でYOY +8%、MOM+6%(1~7月累計YOY+4%)。
(3)モニター向けが1500万~1550万枚でYOY-5%、MOM+13%(1~8月累計YOY-10%)。
(4)タブレット向けは1200万~1250万枚でYOY+75%、MOMS+8%(1~8月累計YOY+80%)
となっている。

 このようにタブレット向けの出荷数量はMOM1ケタ増を継続した。新しいiPad向けの推定出荷数量は韓国Samsung Electronics社が60万~80万枚、韓国LG Display社は200万~230万、シャープが50万枚程度であり、全体ではMOM2割減と2カ月連続でMOM減少だった。最終需要が若干弱含みである。iPad2は合計でMOM横ばいと、相対的に堅調。Apple関連は全体でMOM減少とみられる。

 AmazonのKindle Fireは7インチ型に加え8.9インチ型の出荷も始まったと見られ、MOM増加。ノートブック向けは最終製品の生産は低調だが、7月がMOM-7%であったため8月はリバウンド。テレビ向けは最終需要の伸び悩みの割には相対的に堅調で、YOY2ケタ増。4カ月連続のMOM減少と不振が続いてきたモニター向けはようやく在庫補充や国慶節向け仕込みなどもあり、MOM2ケタ増となった。8月だけ見ると想定より若干強かったが、傾向としてはおおむね想定線といったところだ。