リーマンショックや東日本大震災などの影響で日本企業の業績は低迷した。だが日本企業の後退にはこうした外的要因だけではなく、もっと他の内的要因があるのではないかと、元・花王会長の常盤文克氏は指摘する。
著者は、日本企業は米国流の「デジタル経営」から脱し、日本流の「アナログ経営」に立ち戻る必要性を説く。経営を数値化して「見える化」「測る化」するデジタル経営では、企業で働く人の心や情熱を切り捨ててしまっている。しかし、数値化出来ないものにも価値を見いだすアナログ経営こそ、日本企業の強みだったのではないかと著者は主張する。
米国の後を追い続けても日本のゴールはない。企業にとっての目的は何なのか、企業は誰のものなのか、そもそも企業とは何なのか。これらを日本流のアナログ経営の視点で改めて考えることで、日本企業の復活が見えてくるに違いない。
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