7月の台湾大型TFTパネル出荷数量はYOY(対前年同月比)で-3.2%。MOM(対前月比)で-2.1%の2340万台だった。主要4社中3社でMOMで増加した。日本・韓国・中国を含めたグローバルの推計ベースでは、全体で約6300万台(YOYは+11%、MOMは0%)となり、YOYでは2ケタ増だった。

 7月のアプリ別の状況は、下記の通りである。
(1)テレビ向けは1800万~1850万台でYOYは+17%、MOMは+5%(1~7月累計のYOYは+11%)。
(2)ノートブックPC(NB)向け(タブレット含まず)は1950万~2000万台でYOYは+4%、MOMは-7%(1~7月累計のYOYは+4%)。
(3)モニター向けは1350万~1400万台でYOYは-9%、MOMは-1%(1~7月累計のYOYは-10%)。
(4)タブレット向けは1100万~1150万台でYOYは+60%、MOMは+4%(1~7月累計のYOYは+81%)。

 出荷数量はタブレットがMOMで1桁増を継続した。New iPad向けの推定出荷は300万~350万台程度であり、全体でMOMは3割減とみられる。最終需要が若干弱含みである。米Apple, Inc.関連は全体でMOM減少とみられる。米Amazon.com, Inc.のKindle FireはMOMが増加に転じたが、本格的に数量が伸びるのは8月からとみられる。しかしながら、新製品向けとみられるその他のAndroid/Windowsタブレット向けのパネル出荷が伸び、全体ではMOM増加を維持した。

 NB向けはIvy Bridge採用の新機種生産で6月のMOMは増加したが、7月には早くも腰折れして-7%。テレビは最終需要の伸び悩みの割には相対的に堅調でYOYが2桁の増加だった。また、モニターは不振が続き4カ月連続してMOMの減少となった。傾向としては概ね想定線であるが、NB、モニターの不調、TVの在庫堆積や頭打ち懸念など、あまり良くない状況が続いている。