人を助けるすんごい仕組み、西條剛央著、 1,500円(税込)、四六判、320ページ、ダイヤモンド社、2012年2月
人を助けるすんごい仕組み、西條剛央著、 1,500円(税込)、四六判、320ページ、ダイヤモンド社、2012年2月
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 本書は、東日本大震災直後の2011年4月1日に発足した被災者支援プロジェクトとその運営母体であるボランティア組織の形成過程を、プロジェクトの代表本人がつづったものだ。ボランティア組織が生まれる過程などは技術者の仕事とまるで関係がなさそうに思えるが、プロジェクト運営という視点で見れば、ボランティア組織における取り組みは技術者にとっても大いに役立つ。

 同じプロジェクトでも、ボランティア組織での運営は企業などの組織に比べて難しい。構成メンバーは見ず知らずの相手、所在地もバラバラ、給料は「0円」…。唯一共通しているのは「被災者を助けたい」という思いだけだ。そんな中、どう組織をまとめ、メンバーのやる気を高め、最大のアウトプットを引き出したのか。本書に登場する「構造構成主義」という理論は目的と状況に応じて臨機応変に組織を編成するもの。製造業でも活用できそうで興味深い。

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