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恐る恐る、副社長に直談判してみた

普通のサラリーマンが被災地支援に乗り出した理由(中)

山本 啓一朗=かなりあ社中
2012/09/27 06:00
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 こんにちは。かなりあ社中の山本です(かなりあ社中のFacebookファンページはこちら)。

 今回も前回に続き、メーカーに勤務する普通の社員である僕が、東日本大震災の被災地の支援に携わるようになった経緯を紹介したいと思います(前回のコラム「後ろめたくても、何もできずにいた」はこちら)。

 前回も書いたように、当時、経営企画部に所属していた僕は、多くの人と同じように被災地に関するニュースや、Twitterのタイムラインを眺めるしかできませんでした。発災から1週間、それまで以上に家族との時間を大切にすることだけに気を配った毎日を送っていました。

 愛娘と妻が寝息を立て始めると、日課のようになっていたTwitterのチェック。でも、タイムラインを眺めながら、会社で集めていた義援金を出した時と同じように、なぜか後ろめたさでいっぱいだったのです――。

僕の心にスイッチが入った

 「あなたの会社の研修施設を、家を失った被災者の方々に開放しませんか?」

 もんもんとした気分で過ごす中、こんな“つぶやき”が目に止まった。つぶやきの発端は、当時、富士ゼロックスのコンサルティング事業「KDI」で知識経営コンサルタントを務めていた荻原直紀氏(現在は世界銀行)のブログ。そこには、「大量の被災者が避難する中、寝泊まりする場所にも困っている。仮設住宅の設置も、そう簡単ではない。そこで、研修施設を保有する大企業に、施設を被災者に開放してほしい」という趣旨の提案が書いてあったのである。

 「企業にとっても、思わぬ学び(生活者の本当のニーズ把握や社員の隠れた才能の発見)や、社会との結びつきが得られるはずで、長い目で見れば企業にも大きなプラスになるはずだ。(中略)声がつながるようなら、私もネットワーキングに微力を尽くしたいと思います」

 この呼び掛けに反応していたのは、前回紹介した、ナガオ考務店の代表を務める長尾彰氏たちだった。彼は僕の知人で、企業や行政、スポーツチームなどの「チームづくりの専門家」である。このブログを読んだ時、荻原氏とは面識がなかったけれど、僕は至極もっともな提案だと感じた。ただ、一方で「企業は簡単には動かないだろうな」とも。案の定、とある自治体から宿泊施設提供の申し出はあったようだが、肝心の企業、特に大企業との交渉は難航しているようだった。 

 ちょうどそのころ、各自治体で救援物資の受け付けが始まっていて、東京都でも赤ちゃん用品や高齢者用品、生活用品、飲料水などを募集していた。

 ただし、当然ではあるが、提供する物資のリスト作成や梱包などには、それなりの準備が必要であり、「個人がやるにはちょっとハードルが高いなぁ」という印象だった。例えば、手元に支援物資になりそうなモノを持っていたとしても、恐らく個人が保有するのは少量でしかないはず。「どうせ、少ししか物資を提供できないし」と諦めてしまった読者も少なくなかったと思う。

 それを思った時、それまでTwitterを眺めるだけだった僕の心に少しスイッチが入った。

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