確認できた広告を紹介しよう。第3世代(3G)の中でも最も利用者を集める中国移動(TD-SCDMA方式)は、ZTE社の「U960s(999元)」、中国Coolpad社(宇龙通信)、携帯電話ブランド名「CoolPad(酷派)」)の「8022(899元)」がキャンペーン対象機種に。同様にヘビーユーザーの中では人気の中国聯通(W-CDMA方式)ではZTE社の「V889D」、Coolpad社の「W7260」、Huawei社の「U8818」が対象機種。中国電信(CDMA 2000方式)では、Lenovo社(聯想集団)の「A790e」、ZTE社の「N880E」、Coolpad社の「5860+」、中国Hisense Group(海信集団)の「E920」、Huawei社の「C8812」の対象機種を無料で提供している。

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雲南省のCoolpad社製「8022」のキャンペーン。総額で3000元の通話料のキャッシュバックまで付けている
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雲南省で見かける0元キャンペーン。990元と同じラインアップなのにだ
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中国全土で見られる990元キャンペーン

 さらに中国移動は買い換えキャンペーンでHaier Group(海爾)の「N8t」(399元)と「HT-i617」(499元)、Lenovo社の「楽Phone8208」(499元)、中国Beijing Tianyu Communication Equipment社(天宇朗通、携帯電話ブランド名「K-Touch 天語」)の「T580」(499元)をキャンペーン対象機種に指定。韓国Samsung Electronics社の「Galaxy SⅢ」も月298元のプラン契約により無料で得られる。

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雲南省における中国移動の買い換えキャンペーン
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雲南省のGalaxy SⅢキャンペーン広告

 実は、中国電信のキャンペーン対象機種は、中国全土においては全国統一キャンペーンとして990元で提供されている。雲南省では競争が激しくなっているのは分かるだろう。デジタル製品は安くなることはあれ、高くなることはない。やがて中国全土がこの雲南省のキャンペーンのようなことをするのではないか。今回紹介した安く買える機種についてまとめてみれば、全キャリアが中国メーカーのZTE社やCoolpad社の機種を指定している他、キャリアによっては、Huawei社、Lenovo社、Haier Group、HiSense Group、天宇朗通の製品も指定されている(Galaxyは月額費用が高いので庶民向けではない)。これからしばらくは、「スマートフォンはよく分からない。どれも同じではないか」という消費者は、大画面で安い中国メーカーの製品を買っていくのではないだろうか。