技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

95%が最高評価、中国で売れる「言い訳するな」と説く書籍(2)

永井麻生子=おあしすランゲージラボラトリー代表
2012/08/20 00:00
印刷用ページ
今回紹介する書籍
題名:只为成功找办法,不为失败找借口
著者:梁子
出版社:中華工商聯合出版社
出版時期:2012年4月

 今回も『只为成功找办法,不为失败找借口(成功するために方法を探せ、失敗の言い訳を探すな)』を取り上げる。先週もご紹介したように、本書の主張は以下の二つ。

① 言い訳をするな

② 問題には解決方法を見つけ出せ

 前回は中国人と言い訳に関する部分についてご紹介したが、今回は本書の「役立つ部分」である「問題解決の方法」に関する記述を取り上げて解説したい。

 本書では「会社で成功するためには問題解決する能力が必要」ということを強く主張している。また、ここでも「言い訳」の時と同じくキャッチーな表現が多い。

  • ■解決できない問題はない。問題を解決できない人がいるだけだ。(3ページ)
  • ■常に問題解決の方法を探していれば、人生はうまくいく。(6ページ)
  • ■頭を使えば使うほど、問題解決法は多く思いつく。(17ページ)
  • ■外部に条件を求めるより、自分の知恵を絞れ。(24ページ)

 というように、問題解決への心理的態度も多く説いているが、実際に役立つ具体的な示唆が多いのも本書の特徴である。中国ビジネス書を読んでいて常々感じるのは、事例が多い割に具体的な手順などの表現がおろそかにされがちだということだ。訳していて、「そこをもっと詳しく書いてくれよ!」と感じることも少なくない。だが、本書は事例が具体的なうえに実際に応用可能な部分まで細かく書かれている。たとえば、以下のようなエピソードが載っていた。

 同時に大学を卒業した二人の男がある会社に入社した。入社後2年たって、片方が管理職に就いた。後れを取った方は面白くなく思い、社長に「自分もこんなに努力しているのになぜ彼だけが抜擢されたのか」と直談判に行った。

 すると社長は彼にこう言った。

 「隣の市場に行ってどんなものを売っているかを見てきて、私に報告してくれたまえ」

 その男は帰ってきて

 「農民がジャガイモを手押し車に乗せて売りに来ていましたよ」といった。

 すると社長は

 「そうかい、手押し車1台分で何キロぐらいあるかな」といった。

 その男は「ちょっと言って聞いてきます。」と言って聞きに行き「大体150キロぐらいあるそうです」と答えた。

 社長が「大体いくらかね」というとまた彼は農民に聞きに行った。

 「500グラムで0.8元だそうです」

 「全部買うからどのくらいやすくしてくれるかな?」

 彼はまた隣の市場まで聞きに走った。

 「全部買ってくれるなら500グラム当たり0.6元にしてくれるそうです」

 彼は息を切らし汗をかきながらそう報告した。

 すると社長は「ちょっとそこで休んでいなさい」といい、昇進した方の男を読んでこう言った。

 「隣の市場に行ってどんなものを売っているか見て私に報告してくれたまえ」

 するとその男は見に行ってきてこう答えた。

 「社長、農民が手押し車にジャガイモを乗せて売りに来ていました。聞いてみると全部で150キロで、500グラム当たり0.8元で売っているそうですが、全部買えば0.6元にしてくれるそうです」

 社長が「じゃあ、その農民を呼んできてくれ」というと彼は

 「もう玄関のところまで呼んできてありますから、ひと声かければここへ参ります」と言った。

 直談判に来た男はそれを見て、恥ずかしさに顔から火が出そうだった。

 本書のエピソードはこのように、具体的であり、思わず引き込まれてしまうものが多い。ここが、本書が若者に受けている理由であろう。

【技術者塾】
実践で学ぶ!システム設計力強化トレーニング(9/2・3開催)

~複雑化する製品の設計情報を見える化し、品質向上と開発効率化を実現~


システム・サブシステムにおいて、要求⇒機能⇒実現手段の順に段階的に設計案を具体化しながら、各段階において異分野の技術が相互に与える影響や背反事項のすり合わせを行うことが重要です。また、元々日本企業が得意なすり合わせをより効率的・効果的に行うために、設計情報を見える化し共通言語とすることが必要です。これらにより、システム目標の未達や見落としを防ぎ、品質向上と開発効率化の実現を目指します。詳細は、こちら
日時:2015年9月2日(水)・3日(木)
いずれも10:00~18:00
会場:京王品川ビル セミナールーム(東京・品川)
主催:日経テクノロジーオンライン
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング