2Q実績、改善基調続くが粗利での黒字化果たせず

 2012年2Qの実績については、売上高総利益率(-3.3%)、営業利益率(-11.0%)、EBITDA(earnings before interest, taxes, depreciation, and amortization)マージン(9.4%)、当期利益率(-13.1%)のいずれも2012年1Qから改善した。

 大型パネルでは、出荷数量(QOQ 16.1%増、事前予想はQOQ1桁後半~2桁前半%増)、ASPはQOQ0.9%低下(事前予想はQOQ1桁前半から半ば%増)と、数量は上回りASPは下回った。これは価格が同一製品で見たときに想定より下がったためではなく、ノートパソコンなど相対的に小型のパネルの数量が上回ったために、ASPが想定より低下したものと考えられる。

 一方の中小型は出荷数量がQOQ3.5%増(QOQで若干の伸び)と事前予想を若干上回った。中小型の売上高もQOQで6%減と出荷数量がQOQで増加したが売上高はQOQ減となり、ASPは続落した。稼働率は80%と1Qの78%から若干ながら改善した。在庫回転日数はQOQで4日改善し49日となった。2Q実績はQOQで改善となったものの、今回も売上高総利益ベースで黒字化できず、同社を取り巻く環境が非常に厳しいことを物語っている。