技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

志とアイデアがあれば、仕事をする場所は関係ない

三洋電機エンジニアが独立、淡路島に自前の研究所設立

井上 久男=フリージャーナリスト
2012/07/23 00:00
印刷用ページ
雨堤徹氏
兵庫県洲本市で開かれたAmaz研究所の竣工式にて。
[画像のクリックで拡大表示]
2012年7月14日オープンしたAmaz研究所の外観
[画像のクリックで拡大表示]
Amaz研究所の竣工式における餅まきの様子
[画像のクリックで拡大表示]

 三洋電機のリチウムイオン電池の開発でリーダー的存在だった雨堤徹氏(54)が退社独立し、2012年7月14日、郷里の兵庫県洲本市に研究所をオープンさせた。本格稼働は同年秋からになる。8300m2の敷地で建屋面積は約1200m2。電池製造の前工程や後工程の設備、安全性などの評価装置も兼ね備える本格的な研究所となる。今後3年間で投資や融資で資金調達して約5億円の設備投資を行い、研究の中身を充実させていく考えだ。

「鳥飼から世界へ」

 この研究所で新型電池の開発の他、電気自動車(EV)向け電池などの安全評価も行う。世界の自動車メーカーから引き合いが来ているという。

 地元を中心に8人を新規雇用した。淡路島にある洲本市は高齢化や過疎化に悩んでおり、少しでも雇用増につながればと期待しており、研究所が建つ土地は市が貸した。14日の竣工式には市役所や市議会関係者、中学時代の友人ら多くが出席した。

 研究所が位置する地名にちなんで、雨堤氏は「鳥飼から世界へ」をキャッチフレーズに掲げ、研究所運営にあたっての基本理念をこう語った。

「加速するグローバル化に対応するためには、単に海外に出て行けばいい話ではない。地方にいてもグローバルなビジネスに対応できることをこの研究所の活動で証明したい。電池を中心としたエネルギーの新しい技術についてこの地から世界に発信していきたい」

 志とアイデアがあれば、仕事をする場所は関係ないということであろう。そして、その志やアイデアがしっかりした経験に裏打ちされたものであればあるほど、個人であっても小さな会社であっても資金は集まる――。研究所の竣工式に筆者も招待されて参加したが、ベンチャービジネスの「原点」を肌で感じた。

【技術者塾】
実践で学ぶ!システム設計力強化トレーニング(9/2・3開催)

~複雑化する製品の設計情報を見える化し、品質向上と開発効率化を実現~


システム・サブシステムにおいて、要求⇒機能⇒実現手段の順に段階的に設計案を具体化しながら、各段階において異分野の技術が相互に与える影響や背反事項のすり合わせを行うことが重要です。また、元々日本企業が得意なすり合わせをより効率的・効果的に行うために、設計情報を見える化し共通言語とすることが必要です。これらにより、システム目標の未達や見落としを防ぎ、品質向上と開発効率化の実現を目指します。詳細は、こちら
日時:2015年9月2日(水)・3日(木)
いずれも10:00~18:00
会場:京王品川ビル セミナールーム(東京・品川)
主催:日経テクノロジーオンライン
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング