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日中経済交流の現場40年

小泉内閣の靖国参拝で会談もできなくなった2001年

  • 片寄浩紀=日本国際貿易促進協会 相談役
  • 2012/08/01 00:00
  • 1/1ページ

21世紀の幕開け

 2001年は新世紀における日・米の後退と中国の台頭を象徴するような1年であった。日本では4月に小泉内閣が誕生し、首相が8月13日に靖国神社を参拝し、その後政権の座にあった期間毎年参拝した。このため日中両国の政治関係は悪化した。首脳の相互訪問が5年間中断し、国際会議の場を利用した会談すらできなくなった。2005年4月には中国各地で反日デモが発生した。江沢民主席による「愛国主義教育」が原因だとする論調が日本では多い。しかし直接の原因は小泉首相の問答無用式の言動にあったと思う。

 日中経済関係では既存の枠組み内での貿易と投資は進んだが、投資協定の改訂や自由貿易協定(FTA)への取り組みなど政府が主導すべき新しい枠組み作りの動きは一切停止してしまった。

 9月11日にアルカイーダによるニューヨークテロ事件が発生し、世界が震撼した。これを契機に4月1日の米中空軍機の衝突事件以後冷え込んでいた米中関係がテロ対策という局面から好転し始めた。また12月11日、10数年交渉が続いていた中国のWTO加盟がついに実現し、中国がグローバル経済に積極的に参画する環境が整った。翌2002年、中国は早くもASEANと自由貿易地域枠組み協議に合意し、2010年1月1日から実施に移された。

協会活動に新局面

 1990年代後半から今世紀初頭にかけて当協会の活動にも新しい局面が生まれた。その一つが日本で開催される各種の国際展覧会に中国企業が積極的に出品するようになり、その受け入れ協力業務が増えたことである。ギフト・ショー、食品・飲料展、ファッション・フェアーなどに浙江、江蘇、上海の民営企業などが毎年参加している。中国の市場経済化の進展を如実に示している。

 もう一つの新業務が中国企業の信用調査と個別製品の市場調査である。中国の改革開放政策の進展により、対外貿易権を持つ中国企業が急増し、日本企業にとって新規の取引先となる中国企業の信用度を調査する必要性が高まった。また中国に進出し合弁企業を設立する日本企業にとって、パートナーになる中国企業の信用度を調査することの重要性は言うまでもない。当協会は日本で最初にこの業務を開発し、事業化した。その後、中国がWTOに加盟し、国内市場をいっそう開放したため、中国で生産した製品を中国国内で販売することが可能になった。中国における個別製品の市場調査に対する需要も増大してきた。当協会は信用調査の経験を生かして、市場調査の分野でも開拓者となった。

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