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漫画による技術解説書の力作

漫画による技術解説書の力作

成形女子こはく―プラスチック工場物語 新入社員編、大吉・ひのもとめぐる著、1,500円

浅沼ヒロシ=ブック・レビュアー
2012/07/08 00:00
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成形女子こはく—プラスチック工場物語 新入社員編、大吉・ひのもとめぐる著、1,500円(税込)、 単行本、143ページ、 三光出版社、2012年2月
成形女子こはく—プラスチック工場物語 新入社員編、大吉・ひのもとめぐる著、1,500円(税込)、 単行本、143ページ、 三光出版社、2012年2月
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 『シブすぎ技術に男泣き!』というコミックをご存じだろうか。
 もとメカトロニクスのエンジニアという異色の経歴を持つマンガ家、見ル野栄司が「ものづくり日本」の現場技術者たちへの熱い思いを描いたマンガエッセイである。
 「男は黙ってヤスリがけ」と本気で考えている見ル野氏の情熱が伝わったのか、シリーズ累計20万部を突破するベストセラーとなったので、ご存じの方も多いと思う。

 「六角レンチの回し方でそいつが何年目かわかる」という機械組み立て歴29年の先輩や、仕事漬けで、めったに家に帰らず会社に住んでいると噂される部長が登場するかと思えば、世界初の電子式テレビを発明した高柳健次郎氏のエピソードや、世界的なスピーカー・メーカーや資源探査機器メーカーの技術紹介も交えている。

 本書『成形女子こはく』も、一見、『シブすぎ技術に男泣き!』によく似ている。いままでマンガの題材となることがほとんどなかった現場技術者が主人公であること、専門技術に命を賭けるプロ職人が登場すること、ページ数が約150ページであること等だ。

 しかし、本書は『シブすぎ……』の二番煎じではないので、もちろん異なっているところも多い。
 まず、主人公が若い女の子であること、現場をプラスチック工場に特定していること、著者が一人でなく、原作者、作画者、総合プロデューサーの共同作業で出来上がったこと。そして、なによりも、一般読者向けのエンターテインメントではなく、対象読者をプラスチック製造関係者に絞った技術解説書であること。

 それもそのはず。本書の版元はプラスチック産業の技術専門書を主に出版している三光出版社なのである。三光出版社は国家試験「プラスチック成形技能検定」の参考書や問題集のほか、上級者向け、中級者向け、初級者向けのプラスチック成形解説書を多数出版しているが、『成形女子こはく』は初級向けよりも、もっと手軽に読めて、しかも新人教育や現場教育にすぐ使える内容を目指している。

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