図8●シェルを「押し出し(差)」の後に移動した場合
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図9●押し出し高さを35mmに変更した場合(外部)
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図10●押し出し高さを35mmに変更した場合(内部)
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 設問46は、設問45と同様に、フィーチャの順序を入れ替えたときに形状がどのように変わるかを考える問題である。穴を定義した後にシェル化を実行すると図8に示す形状に変わる。シェル化は、それを実行する順序によって形状が変わるので、注意を要する事項である。

 設問47はパラメトリック・モデリングに関するものである。押し出しの高さを30mmから35mmに変更すると、形状は図9に示す形状に変わる。その理由は、プロファイル3を押し出しカットする距離にある。設問では32mmなので、高さを35mmにすると上面までカットすることができない。したがって、裏側(内部)を見ると図10のようになっている。

 設問48はシェル化の定義に関するものである。シェルの定義では、削除する面を指定してソリッドの内部を削り取り厚み付けすることが一般的であるが、形状の外側に厚みを付けることもできる。ここでは、形状の外側に厚みを付けたときに、フィレットの面やスロットなどの溝がどのように変化するか、それを理解しておく必要がある。図11にシェルで外側に厚み付けした形状を、図12に内側に厚み付けを定義した場合と外側に定義した場合との違いを、それぞれ示す。

図11●シェルで外側に厚み付けした場合の形状
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図12●シェルの定義
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 このように、3次元CAD利用技術者試験では2級試験でもモデリングの経験が必要とされている。特に、フィーチャベース・モデリングとパラメトリック・モデリングに関しては、毎回、このような設問が出題されている。受験者には、設問に書かれたモデリングを頭の中でトレースしながら、フィーチャの順序が入れ替わると形状はどのように変化すのか、パラメータの値を変更すると形状はどのように変わるのか考えていただき、さらに、3次元CADを使いながら実際のモデリングで確認していただきたい。