「Android」は、米Google社を中心とした規格団体OHA(Open Handset Alliance)が開発した携帯情報端末向けプラットフォームです。OSのベースとなるLinuxカーネル、ランタイム(Dalvik仮想マシン)、ライブラリ、アプリケーション・フレームワークなどがパッケージとしてまとめられ、オープンソース・ソフトウエアとして公開されています。そのため、Androidを移植してさまざまな機器に搭載可能であり、携帯情報端末に限らず、家電など多様な分野での活用が期待されています。

 2008年10月、Android 1.0を搭載した台湾HTC社のスマートフォン「T-Mobile G1」がリリースされました。日本では2009年7月にNTTドコモからAndroid 1.5(のちにAndroid 1.6へのアップデートに対応)搭載の「HT-03A」が登場。下の表のように、Androidがバージョンアップを重ねるとともに、Android搭載スマートフォンは市場シェアを着実に伸ばしていき、2011年末には世界だけでなく日本でも市場の約5割を占めるようになりました。

表:Androidのバージョンアップの履歴
[画像のクリックで拡大表示]

ACEはOESF公認

 このようにAndroidへのニーズが急増する一方で、歴史が浅く、変化の激しい技術であることからAndroid技術者不足が懸念されるようになりました。この問題を解決するため、一般社団法人Open Embedded Software Foundation(OESF)はAndroid技術者育成を支援することを目的に、Android技術者のスキルを認定する公的な試験を実施することになりました。これが「Android技術者試験制度」(通称:ACE)です。