マンガでわかる統計学、大上 丈彦著、メダカカレッジ監修、1,000円(税込)、新書、240ページ、ソフトバンククリエイティブ、2012年1月
マンガでわかる統計学、大上 丈彦著、メダカカレッジ監修、1,000円(税込)、新書、240ページ、ソフトバンククリエイティブ、2012年1月
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 製造業において、統計的な考え方を最も要求されるのは品質に関する業務だろう。この分野は「シックスシグマ」や「タグチメソッド」などさまざまな手法があり、その活用法もかなり確立されている。しかし、これらの手法を用いた分析の過程で出てくる統計的なパラメータの意味まで十分に理解しているだろうか。

 本書は、マンガを交えて統計学の基本的な項目を解説している。身近な現象に基づいた説明は、特に統計学に苦手意識を持っている人にとって理解の助けとなるだろう。さらに、分散や標準偏差といった項目ごとに細分化された構成となっているので、自分の理解が不十分な項目に絞って読むこともできる。

 筆者は「統計学の重要な役割は、仮説を検定すること」と述べ、不良品や製品寿命といった問題の解決に統計学が役立つことを説いている。品質を高めるための第一歩として本書を活用したい。

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