こんにちは! かなりあ社中の塚本です。

 連載前は「社中の3人で順番に書こうね」と、固い男同士の約束を交わしたのですが、メンバーで順番の取り合いになっています。本来は3人がひと回りしたので、今回は第1回を担当した最年長の臼井の番ですが、私が奪いました(笑)。(第1回のコラムはこちら

 もちろん、3人の仲は良好なので、ご心配には及びません(「ソーシャル・リーマンズが行く!」のFacebookページはこちら)。執筆の順番は、民主的に決めています。社中の編集会議中、「次は誰が書く?」というどこからともなく出てきた問い掛けに、周囲の顔色をうかがいながら1人目がおずおずと「じゃあ、俺が」。それを聞いた、2人目が「いやいや、私が」。そして、3人目が手を上げた瞬間に、先に挙げた2人は目配せしながらニヤリと笑い、「どーぞ、どーぞ」。

 こんな風に今回は私がめでたく3人目として手を挙げたわけです。本当は、臼井さん、書きたかったんだろうなぁ。うんうん。え、はめられている? そんなことはないと思うんですが…。

関心高まる専門家による無償の社会貢献

 さて、前回前々回は「対話(ダイアローグ)とは何ぞや」というテーマについて山本が説明しました。ダイアローグという対話の考え方や、対話の手法である「ワールドカフェ」の話でした。(前回のコラムはこちら、前々回のコラムはこちら

 これらは、ソーシャル・リーマンズが備えておくべき“必殺技”です。でも、これだけがソーシャル・リーマンズを定義付ける要素ではありません。毎日、みんなで集まって対話ばかりをしているわけにもいきませんし、何せ、サラリーマンですから、きとんとスキルを使って仕事をせにゃならんわけです(笑)。

 そこで、今回と次回は、ソーシャル・リーマンズを形づくる生態について、幾つかあるキーワードの中から一つを紹介したいと思います。

 それは、「プロボノ」と呼ばれるものです。「プロボノ? 何だそりゃ」「何か、聞いたことはあるけれど…」。そんな声が聞こえてきそうです。

 プロボノは、最近関心が高まっている社会貢献の仕組みです。自らのビジネス・スキルを活用して社会貢献活動に参加する手法や人のことを指します。もともとは、ラテン語の「Pro bono publico(公共善のために)」を省略した言葉です。

 そのルーツは、弁護士による無償の法律相談と言われています。高価な弁護士費用を支払う余裕はないけれど、どうしても法律相談はしておきたい。そういう人や団体に対して弁護士がボランティアで相談にのるサービスです。例えば現在、米国では年間50時間、韓国では年間30時間、弁護士が無償の法律相談に従事することを職業の義務として明文化しています。