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デトロイト・モーターショーで感じた米自動車メーカーの復活と表示系の進化

狩集 浩志=日経エレクトロニクス
2012/01/18 10:26
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 米国最大の自動車展示会「The North American International Auto Show(通称:デトロイト・モーターショー)」(2012年1月9~22日開催)を取材してきました。日本メーカーの出展では、ホンダのスポーツ・カーのハイブリッド車(HEV)である「NSX Concept」や、同じくスポーツHEVとなるトヨタ自動車の「LF-LC」が大きな話題となりました。

 ただ、個人的には日本メーカーの出展よりも米ビッグ3(GM社、Ford社、Chrysler社)の出展に興味が湧きました。というのも、ビッグ3が元気を取り戻しつつあるとの印象を受けたからです。実際、米国における2011年の新車販売台数が2010年の約1150万台から約1270万台に若干回復する中で、GM社は2010年比で約13%増、Ford社は約11%増、Chrysler社は約26%増と3社共に2ケタ台の回復をみせています。

 一方、日本メーカーでは日産自動車が約15%増と伸びたものの、トヨタ自動車とホンダは東日本大震災やタイの大洪水などの影響もあり、それぞれ約7%減と落ち込んでしまいました。特に、日本メーカーが得意とする小型・中型セダンでGM社やFord社が躍進したようです。

 具体的には、小型セダンではトヨタ自動車の「Corolla」とホンダの「Civic」のシェアをGM社の「Chevrolet Cruze」が、中型セダンではトヨタ自動車の「Camry」とホンダの「Accord」のシェアをFord社の「Fusion」が奪ったといえます(著者注:韓国メーカーもシェアを拡大した他、中型セダンでは日産自動車の「Altima」も販売台数を伸ばしています)。

 今回のデトロイト・モーターショーで象徴的だったのは、Ford社がプレス発表会で中型セダンである新型Fusionだけを発表し、大々的にアピールしていたことでした。しかも、ライバル車となるCamryやAccordと燃費やデザイン、装備を比較し、優位性があることを打ち出していました。

 確かに、新型Fusionをはじめ、GM社やChrysler社が2012年に投入する新型セダンはデザインをはじめ、室内の情報表示系に新鮮さを覚えました。特に、メーターやセンターコンソールの表示系では各社とも新たなHMIを提案していました。

 例えば、GM社は「Cadillac」ブランドで新しい車載情報システム「CUE」を展開するとしています。センターコンソールにスマートフォンのように利用できる大型のタッチ・パネル付き液晶ディスプレイを、メーターに速度計やタコメーターをはじめ、さまざまな表示を自由にカスタマイズできる液晶ディスプレイを採用しているのが特徴です。

 Ford社も車載情報システム「SYNC」の最新型をFusionに搭載する他、Chrysler社は小型セダン「Dart」に液晶ディスプレイのメーターや大型のタッチ・パネル付き液晶ディスプレイを採用するなど、米自動車メーカーは量販車種にも液晶ディスプレイを用いた新たな表示系を導入しつつあります。

 ただ、気になることがあります。日本では車載情報端末に米Google社のOS「Android」を利用する話がよく出てきますが、米自動車メーカーからはGoogle社との連携の声があまり聞こえてきません。Ford社は米Microsoft社とがっちり組んでSYNCを開発しているので理解できますが、GM社やChrysler社はどうしているのか気になるところです。ぜひ取材していきたいと思います。なお、デトロイト・モーターショーの詳細は、日経エレクトロニクスの2012年1月23日号のNEレポートで速報を、2012年2月6日号の解説で詳報を掲載しますので、ぜひご一読ください。

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