身も心も前向きにする新しい乗り物

 ベーダ国際ロボット開発センターは,車いすを代替する新しい乗り物「ユニバーサルビークル Rodem」(型番:M1-1)を開発した*1

*1 ベーダ国際ロボット開発センターは,テムザック(本社福岡県宗像市)やシステム・バイオロジー研究機構,早稲田大学,金沢大学,九州大学,九州工業大学など,ロボットや医療にかかわる国内外の機関が参加する一般社団法人。医療・介護・生活支援分野のロボット開発を目的とする。

この乗り物は独立2輪駆動。電源として密閉型の鉛2次電池を搭載し,前進時には最高6km/hで走行する。プラグイン方式で充電し,1回の充電で約4時間の走行が可能だ。大きさは全長1220×幅690×高さ1170mm,質量は約100kg。

 これを「車いすの代わり」と言われても,従来のそれとは明らかに形状が異なるので,ピンとこないかもしれない。だが,実はこの形状にこそ,設計者の深い思い入れがある。この形にすることで,従来の車いすが抱えていた大きな課題を一つ,解決できたのだ。

 設計者はなぜ,この形状を選んだのか。上のピクトグラム(絵文字)をヒントに,推理してほしい。