本コラムの第1回目で、台湾企業には中国ビジネスのポイントで学ぶべきことが多くあると述べた。そのビジネスのノウハウは今後紹介していくが,今回はその台湾で2011年5月31日(火)~6月4日(土)の5日間に渡って開催される「COMPUTEX TAIPEI(台北国際コンピュータショウ)」について紹介したい。私の所属しているTaipei Computer Association(TCA)が主催しているということで宣伝となってしまうが、後述のように世界の市場トレンドが分かる展示会であるので、是非興味を持っていただきたい。

 今年のCOMPUTEX TAIPEIは、出展企業1800社、出展規模5200小間という過去最高の規模で開催される。来場者予測は12万人、うち外国人バイヤー登録者数は185か国から4万人と予測。「クリスマス商戦」を目指した買い付けに世界各国からバイヤーが集まる。

 COMPUTEX TAIPEIの特徴は何と言ってもトレードショウであること。来場者の目的は市場で販売する製品を具体的に買い付けにくること。その年のクリスマス商戦における製品買い付けは6月のCOMPUTEX TAIPEIで決まるとまで言われている。COMPUTEX TAIPEIで並んでいる製品、売れている製品を見れば、世界の市場でのトレンドがわかると言っても過言ではないのだ。先端技術の展示や未来のトレンドを占う展示会ではなく、市場で売れるもの、市場が求めているものを調達するために世界各国からバイヤーが集まるのがCOMPUTEX TAIPEIである。

 さて、COMPUTEX TAIPEIへ視察を予定している方へいくつかのアドバイス。まず、COMPUTEX TAIPEIの出展製品のトレンドを知るには二つのポイントに注目していただきたい。

 第一に、COMPUTRENDエリア(世界貿易センター第1ホール)。ここにはその年に注目されている製品が分野ごとに集められ、短い時間で集中してトレンド製品を見ることができるエリアである。それぞれの分野で各社がCOMPUTEX TAIPEIに合わせて開発を進めてきた製品やトレンドの最先端をいく製品が出展される。今年は16のパビリオンに分類されている。COMPUTRENDエリアのパビリオンは次の通り。

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 COMPUTEX TAIPEIに視察の予定がない方でも、ぜひCOMPUTRENDエリアに出展されている製品はWebサイトからチェックしてみていただきたい。

 もうひとつのチェックポイントはCOMPUTEX TAIPEI Best Choice AWARD(BC AWARD)。ここで選ばれる製品は、すでに市場で一定の評価を得ている製品群である。トレンドであり、売れ筋であり、台湾IT産業の実力をみることができる製品とも言える。毎年、BC AWARDはCOMPUTEX TAIPEIの会期直前に発表される。まずは昨年のBC AWARD2010をチェックし、5/31会期直前にホームページから今年のBC AWARDを確認していただきたい。

 COMPUTEX TAIPEIの事前登録はすでに終了している。しかし、当日会場でもレジストレーションが可能。日本人はバイヤー登録をすれば「無料」で入場パスを入手できる。会場へのアクセスはこちらをご覧いただきたい。

 また、TCA東京事務所では英語による「ナビゲーターサービス」を受け付けている。5/31(火)~6/3(金)までの4日間、無料で通訳が利用できるサービス。16以上の団体を対象に、南港ホール展示場(ルートA)、世界貿易センターホール1(ルートB)、世界貿易センターホール2+3(ルートC)でそれぞれ午前と午後に1時間のナビゲーター通訳が会場を案内する。興味がある方は以下のメールアドレスまで。Esther_huang■mail.tca.org.tw(■を@に変更してお送りください)。