華麗なる技術者
目次
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Apple製品って、日本的です
回り道の先に未来を見つけた、高橋智隆氏(下)
ロボットの研究開発を手掛けている大企業に入社しても、必ずしもロボット開発に携われるわけではない。それならば、独力でロボット開発に取り組んで、自ら経験を積んだ方がいい。その分野でキャリアを積んだ後の方が、いずれ企業に入ったとしても自分のやりたい仕事ができる可能性が高い。
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レールを外れても平気になりました
回り道の先に未来を見つけた、高橋智隆氏(上)
「一家に1台。いずれは、世界の人々が個人で1台ずつ『ロボット』を持つようになる」。今回紹介する「華麗なる技術者」は、そういう時代が、そう遠くない将来にやってくると信じて、ロボットを作り続ける人物だ。ロボ・ガレージ 社長でロボットクリエーターの高橋智隆氏である。
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夢中になって、何が悪い
独立独歩の「インターネットの父」、村井純氏(下)
教育者の家庭に育った村井氏は、テレビのヒーローものに心を躍らせる普通の少年だった。しかし、そのヒーローとの接し方が他の子供とは少し違っていた。自宅近くに東宝の撮影所があり、テレビや映画館でヒーローに接していた他の子供以上に身近な存在だったのだ。
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我々の日常を徹底的に変えた行動力
独立独歩の「インターネットの父」、村井純氏(上)
インターネットは我々の仕事や生活を徹底的に変えてしまった。それを実現した張本人の一人が、今回登場する慶応義塾大学 環境情報学部長兼教授の村井純氏である。村井氏は日本の「インターネットの父」と呼ばれる人物だ。当然のことながら、私と同氏との出会いも、やはりインターネットに関連していた。
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日本のムラ社会を打破せよ
被災地復興に懸ける“負けず嫌い”、宮田秀明氏(下)
前回から紹介している東京大学 教授の宮田秀明氏は、負けず嫌いの人である。とにかく勝ちたい。勝つために徹底的に努力する。世界最高峰のヨットレース「America's Cup」の日本チームのプロジェクトや、さまざまな船舶の開発、経営へのIT活用、東日本の被災地復興のプロジェクトまで、多くの分野でその努力…
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長く研究を続ければ、いいってもんじゃない
被災地復興に懸ける“負けず嫌い”、宮田秀明氏(上)
宮田秀明氏。東京大学工学部の教授で、船舶工学やプロジェクト・マネジメント、経営システム工学などの専門家である。世界最高峰のヨットレース「America's Cup」の日本チーム「ニッポン・チャレンジ」のテクニカルディレクターを務めた人物しても広く知られている。東日本大震災以降は、津波で大打撃を受けた…
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中国発、日本経由、グローバル
内に秘めたハングリー精神で世界に、徐剛氏(下)
前回から紹介している徐剛(ジョ・ゴウ)氏は、天安門事件を契機に、日本に留まり、日本人と肩を並べて生きる決意をした。今では、立命館大学の教授職と同時に、三次元メディアというベンチャー企業の社長も務めている。
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日本に根を下ろした中国人研究者
内に秘めたハングリー精神で世界に、徐剛氏(上)
「中国出身の大学教授が、日本でベンチャーを立ち上げ、成功を収めつつある」と聞き、ぜひ会ってみたいと思った。徐剛(ジョ・ゴウ)氏。立命館大学の情報理工学部で教授を務めると同時に、三次元メディアというベンチャー企業の社長である。この人物が今回の華麗なる技術者だ。
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“リスクを避けたい”社会に未来はあるか
古都の照明を変えた好奇心の人、島田順一氏(下)
私が前職の富士通に入社したのは1977年。その後の10年、日本はバブルに向かう経済成長の真っ只中だった。最初は繊維産業が、それに続いて自動車産業や電気通信産業が通商問題を抱えるようになった。国際競争力を持ち過ぎた結果、米国をはじめとする先進国と貿易摩擦を生じるようになったからだ。
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がんと闘う医師、もう一つの顔
古都の照明を変えた好奇心の人、島田順一氏(上)
初夏の週末、古都・京都を訪れた。ある医師に会うためである。あいにくの雨模様ではあったが、濡れた木々の葉が新緑の色をより際立たせていた。にこやかな笑顔で迎えてくれたのは、今回紹介する島田順一氏である。同氏は、医療の前線で日々活躍する現役の外科医。京都府立医科大学で呼吸器外科の教授を務める人物だ。
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ともかく、やってみろ
革新を生む“あきらめない”才能、篠田傳氏(下)
前回から紹介している篠田プラズマの会長兼社長を務める篠田傳氏がPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)の研究開発で残してきた足跡は、まさにこのスパイラルそのものだ。そして、PDPの大市場を生み出した篠田氏は、さらに次の旋風を巻き起こすべく技術開発の挑戦を続けている。
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試練に立ち向かうために
革新を生む“あきらめない”才能、篠田傳氏(上)
今回紹介する技術者は、まさに今の日本に指針を示す人物の一人だ。幾度も先の見えない壁にぶつかり、徹底的に挫折させられながらも、新たな目標を持ち続け、それを地道に実現していく。60歳を超え、大企業の要職を離れた今も、自ら開発した技術を核にしたベンチャー企業を創業し、会長兼社長として切り盛りする技術者であ…
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1億総放送局化計画
二人三脚で未知の頂を目指す、杉山兄弟(下)
物ごころが付いたころから、私はテレビの虫だった。三重県の津市という地方都市で生まれ、都会の文化には程遠い少年時代。それでも、自宅では大阪と名古屋のテレビ局を両方受信でき、大阪の吉本新喜劇も尾張名古屋の文化も手に取るように身近に感じた。
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なぜ、弟が社長なの?
二人三脚で未知の頂を目指す、杉山兄弟(上)
2月下旬。ある兄弟の話を耳にした私は、キリリと晴れ上がった冬の青空が広がった朝に、この施設を訪ねた。「ソフトウエア技術で世界を震撼させたい」。そんな大望を持ってIT(情報技術)ベンチャーを起業し、経営者として夢を追い掛ける兄弟である。
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自然は,こんなにも凄い
爆発に魅せられたマイコン少年,吉田正典氏(下)
日本の経済発展は科学技術が支えた。これに異論を唱える人はそう多くないだろう。1964年の東京五輪を契機に新幹線や高速道路が整備され,完成したばかりの未来の乗り物に乗ることは当時の子供にとって憧れの的だった。
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安住を捨て,我が道を行く
爆発に魅せられたマイコン少年,吉田正典氏(上)
JRの秋葉原駅から上野方面に向かい末広町を過ぎた辺りの路地に入ると,オフィス街の一角に掲げられた「爆発研究所」という看板が目に飛び込んでくる。随分と物騒な,しかし何をしているのか何となく見てみたい。そういう衝動に駆られる社名である。
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その彫刻家は,なぜITの世界を志したのか
巨大バイクにまたがる異能の人,光吉俊二氏(下)
AGIの代表取締役社長を務め,人間の感情を認識する技術「ST」を確立した光吉俊二氏は,北海道札幌市の出身。地元の高校を卒業した後,多摩美術大学で芸術家への道を歩み始めた。その経歴はユニークだ。格闘家を志す少年時代から始まり,彫刻家という原点を経て,IT技術の研究者となり,ベンチャー企業の経営者に至る…
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肉食系研究者,人間の感情を究める
巨大バイクにまたがる異能の人,光吉俊二氏(上)
今回紹介する技術者もその一人である。現在の日本では,絶滅危惧種に指定してもいい,類いまれなる肉食系。芸術系大学卒の彫刻家・建築家であると同時に,哲学から心理学,生理学,医学,工学,数学までを含めた,広範囲な知識と思考を持ち合わせた異能。未知の分野であろうと,海外であろうと,とことん追求する強烈な精神…