連載主旨
何だか日本は元気がない。そう言われて久しい。でも,それは本当だろうか。これまで何度となくイノベーションを起こしてきた技術者の魂は健在である。発見の喜びこそが人類を進歩させてきた原動力。その喜びがあるから,技術開発は面白いし,やめられない。そんな元気な「華麗なる技術者」を知ることは,日本の元気につながる。華麗とは,「はなやかで美しいこと」。このコラムは,技術者として「華があり,その取り組みや生き方に美しさを感じさせる人物」を紹介する技術者列伝である。技術者にとっての発見の喜び,技術者としての半生,そしてその発想法などを紹介しながら,技術開発の要諦,ひいては日本の産業が目指すべき方向性を導き出していく。
加藤 幹之(かとう・まさのぶ)
Xinova(ジノバ) 上級副社長兼日本総代表
1977年、富士通入社。ワシントンD.C.駐在などを経て、2004年より経営執行役、法務・知的財産権本部長。富士通研究所常務、富士通総研専務を経由後、2010年8月から米国系技術投資ファンドに移籍。2016年9月に投資ファンドから分離独立したXinova社に勤務。日本経団連の知的財産部会長、文化審議会・著作権部会委員等を歴任。東京大学、ミシガン大学ロースクール卒。米国(ワシントンD.C.、ニューヨーク)弁護士。