趣旨
ほとんどの民生機器が,中国語で「代工(だいごん)」,英語で「EMS」「ODM」と呼ばれる設計・製造受託企業の手を経て,市場に送り出されるようになった。ただし,こうした受託企業の実態はあまり知られていない。日系ではなく台湾系の企業が設計・製造を引き受けていることが多いためだ。加えて台湾系代工は,PRに不熱心である。本コラムでは台湾在住の筆者が,台湾系代工へのインタビュー結果を交えつつ,その実態を解説していく。
大槻 智洋(おおつき・ともひろ)
台湾の市場調査会社,台北科技市場研究(TMR)社の代表者。大学卒業後,約4年のベンチャーキャピタル勤務を経て,日経エレクトロニクスの編集部に加わる。約9年在籍した同編集部ではODM/EMS関連の特集「鴻海は敵か味方か」や,カメラ関連の特集「マシンガンカメラの衝撃」などを企画・執筆した。