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HOMEスキルアップマネジメントイノベーターひとづくり考 > 企業に研究成果を技術移転するプロジェクトは順調に育っています

イノベーターひとづくり考

企業に研究成果を技術移転するプロジェクトは順調に育っています

理化学研究所イノベーション推進センター 丸山瑛一特別顧問,斉藤茂和センター長

  • 丸山 正明=技術ジャーナリスト
  • 2010/09/14 10:00
  • 1/3ページ

 理化学研究所は2010年9月1日から平成23年度(2011年度)「産業界との融合的連携研究プログラム」の研究課題の募集を始めた。応募締め切りは11月26日だ。同プログラムに実際に採用された融合的連携チームが研究開発を開始するのは2012年4月1日からである。日本を代表する公的研究機関の一つである理研は連携相手の企業と連携研究の中身を十分に話し合い、研究計画と研究契約の内容をお互いに納得するまで協議したうえで共同研究契約を結ぶため、開始までに約4カ月もかかってしまうのである。

 設置される連携研究チーム数は1年度当たり数チームで、設置期間は3~5年間である。融合的連携研究プログラムを始めた2004年度は初年度だけに7チームも設置された(1チームはフィージビリティー・スタディーを行う調査研究チーム)。2005年度は3チーム、少し飛んで2008年度は2チーム(調査研究チーム1)、2009年度は3チーム(同1)、2010年度は3チーム(同1)がそれぞれ設置された(応募や開始の月日は年度によって多少異なる)。

イノベーション推進センター 特別顧問の丸山瑛一氏
イノベーション推進センター センター長の斉藤茂和氏

 2005年度から2008年度までに連携研究チームの新設が飛んでいる理由は、2004年度に7チームも設置し、この中の4チームが約5年間継続したため、チームを新設する余裕がなかったからである。というのも、各チームの研究開発資金は原則、理研と企業のマッチングファンドになっている。理化学研究所は原則、1チームに1年度当たり3000万~5000万円を負担する。このため、1年度に同時並行で推進できる連携研究チーム数に限りがある。一方、企業も原則、1年度当たり5000万円まで負担する。ただし、企業の負担は試料や装置などの提供という形態も含まれている。各連携研究チームに理研と相手企業がそれぞれどれだけ資金を提供しているかは公表されていない。

 融合的連携研究プログラムは現在、イノベーション推進センターが管理・運営などを担当している。同プログラムを企画・設計し、そのプログラムマネジャーを務めた丸山瑛一特別顧問(前センター長)は「応募する企業が毎年度に数社現れることから、理研のこのプログラムは産業界に認められたものと自負している」と語る。その丸山特別顧問と斉藤茂和センター長に、融合的連携研究プログラムの具体的な仕組みを聞いた。

* 社会知創生事業に属するイノベーション推進センターは、2009年度までは「知的財産センター」という組織名だった。

 「産業界との融合的連携研究プログラム」の特徴は、チームリーダーに企業側の研究開発者が就任することだ。「仮に理研の研究者がチームリーダーになると、従来の基礎研究の延長線の感覚でマネジメントしてしまう可能性があるだろう」と丸山特別顧問は説明する。理研のような公的研究機関や大学の研究者(教員)は基礎研究のやり方は当然熟知している。これに対して、連携研究のような応用研究は企業の研究者が研究開発の節目で研究開発の進路を判断する方が、最初に決めた研究開発目標(出口)に進む可能性が高い。この結果、理研のパートナーとなる研究員は副チームリーダーに就任する。その上、企業出身のチームリーダーは連携する期間内は理研の職員としての身分も与えられる。

 チームリーダーに企業側の研究開発者を充てる理由は、連携研究プログラムは企業ニーズに基づいて目標を設定し、企業側が主導権を持って研究開発を推進するからである。今回の融合的連携研究プログラムの研究課題の募集は、企業にニーズを反映した研究課題を提出してもらうために実施している。企業から提出された研究課題に対して、理研の研究資源を活用して解決するのにふさわしい理研の研究員がいるかどうか、その該当する理研の研究員が企業との共同研究に参加する意志を持ってるかどうかを慎重に見極め、具体的な研究計画を打ち合わせる。

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