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半導体・太陽電池を斬る,和田木レポート

市況回復を実感させる半導体製造関連3社の決算

  • 和田木 哲哉=野村證券 金融経済研究所
  • 2010/05/14 09:00
  • 1/2ページ

 今週前半(5月10~11日)に発表された半導体製造関連3社の決算は,いずれも製造装置市場の改善を実感させる内容となった。大日本スクリーン製造(10日発表),ニコン(11日発表),ウシオ電機(10日発表)の2010年3月期の売上高は各社とも従来予測を上回っており,さらに2011年3月期の業績については増収増益を予想している。

大日本スクリーン製造,2011年3月期は大幅増収増益を予想

 大日本スクリーンの2010年3月期の売上高は1641億円(前期比25.1%減収),連結営業損失140億円(赤字拡大,前期は45億円の赤字)となり,半導体製造装置の市場環境の改善を受けて,2010年2月時点の同社予想を上回った。なお,半導体製造装置で滞留性在庫による在庫評価引当損として約55億円を計上している。2011年3月期は,ここまで推進してきた構造改革の成果と市場環境の改善による,半導体製造装置やFPD製造装置の売り上げ急回復を背景に,売上高2140億円,営業利益110億円と大幅増収増益を予想する。

 主力製品のシェアも上昇している。バッチ式洗浄装置の2009年のシェアは80%に達した。市場が急縮小している中での一過性の高シェアとはいえ,競合企業の衰弱,倒産,競合に対する圧倒的な性能優位などが背景にある。枚葉式洗浄装置も競合企業の衰弱により,シェアを順調に上げた。競合が価格攻勢を含めた揺さぶりをかけているが,大日本スクリーンの製品の性能は高く,引き続き高シェアを誇っている。韓国でのシェア上昇にも期待できる。半導体用レジスト塗布・現像装置のシェアは10%弱にとどまっているもようだが,2010年1~3月期にまとまった注文が取れたことや製品性能の改善により,ようやく顧客から高い評価を得られたことから徐々に売り上げを伸ばしている。トップ・メーカーである東京エレクトロンの圧倒的な存在感は揺るがず,苦しい戦いが持続すると思われるが,元々の売り上げが小さいため,2011年3月期は大きく売り上げを伸ばす可能性がある。

 株価上昇の阻害要因だった希薄化リスク(1株当たりの利益が減ってしまうリスク)も低下している。事業環境の改善により,顧客の都合で発生していた不良在庫や滞留性売掛金(回収に時間がかかる見込みの売掛金)の削減が進んだ結果,赤字業績でありながら運転資金に余裕が出て有利子負債の削減が進んだ。有利子負債の削減が進んだ結果,株主資本比率が2009年3月期末の28.1%から2010年3月期末は29.8%に改善し,目標としていた30%が目前に迫った。事業環境の改善、通常の好況期の2倍以上の手元資金を考慮すると,当座,同社が運転資金の獲得のためにエクイティ・ファイナンス(株式を発行して資金調達すること)を敢行する危険性は,今回のシリコン・サイクルの回復局面ではかなり低下したといえよう。資金需要が今後発生するとしても,それは新事業進出や大型拠点整備などの可能性が高い。

 市場環境の改善,競争力の向上,構造改革の成果,希薄化リスクの低減が確認できた好印象な決算説明会だった。

ニコンの決算,2011年3月期の予想は上ぶれ余地が大きい

 ニコンの2010年3月期の業績は,売上高7854億円(前期比10.7%減収),営業損失138億円(前期は481億円の利益)となり,同社の事前予想の売上高7700億円,営業損失160億円をそれぞれ上回った。デジタル・カメラの販売が予定よりも好調だったが,前期比では減収減益だった。前期との対比では,円高による業績へのマイナスの影響が売上高い520億円,営業利益270億円。加えて,精機事業で,今後売上計上される可能性の乏しい露光装置の評価減300億円を2009年7~9月期に計上した。そのため,2010年3月期通期では大幅な営業赤字となった(Tech-On!関連記事)。

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