いよいよ始まる研究開発独法の天下り見直し
2010年4月15日付け日本経済新聞朝刊によると、政府の「研究開発を担う法人の機能強化検討チーム」が、研究開発を手がける独立行政法人(以下、研究開発独法)について、新たに創設する「国立研究開発機関」(仮称)に衣替えすることの中間報告をまとめたという。
実は筆者は以前から、こうした研究開発独法が逆に研究開発の妨げになっており、天下りの温床にもなっているという問題点を指摘してきた。昨年末には党幹部への直訴状も出した。今回発表された中間報告の内容を見ると、筆者の直訴状のエッセンスがかなりの程度、反映されていると感じる。この機会に、筆者の理想とする科学技術政策の変革について述べさせていただきたい。
海外各国が研究開発力強化を進める中で
イノベーションを創出し、国際競争力を向上させようとする、近年の諸外国における科学技術発展プロジェクト進行はめざましい。研究開発システム改善のための法整備、そして研究開発投資の拡大競争が活発に繰り広げられている。
にもかかわらず、日本の科学技術予算の伸びは鈍化してきた。言わずと知れたことだが、わが国は資源に乏しく、少子高齢化も進行している。国際的な競争も激しくなる中で、活力ある社会・経済を実現するためには、研究開発力の強化が必要だ。
しかし、昨今の厳しい財政事情を考慮すると、支出を大幅に増やしていくことは厳しいといわざるをえない。研究開発に投じる国費を最大限効率的に活用し、より多くの優れた成果を出すための環境整備が肝要となる。
研究開発独法の抱える課題
上記の流れを踏まえ、2008年6月5日、研究開発力強化法が成立した。国、大学、事業者、そして研究開発法人の責務を明らかにし、わが国の国際協力強化と国民生活の向上を崇高な目的とするものだ。その研究開発力強化法2条8項にいう「研究開発法人」は、以下32にのぼる。
しかし後掲の役員数、予算額等についての表を参照いただけばお分かりのとおり、これら研究開発法人は、国の研究機関や研究プロジェクト管理機関が省庁毎に分断されて成立してしまっている。そのため役員が過剰になり、研究のプロジェクト管理の効率性も低い。結果的には研究成果の実用化の妨げにもなっている。
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