趣旨
LSIの微細化に伴う新構造や新材料の導入による新しい故障モードの顕在化。携帯電話機から社会インフラ機器にまたがるLSIの適用範囲拡大に伴う信頼性要求の多様化。LSI事業構造の垂直統合型から水平分業型への移行による信頼性保障に関与する企業の多様化。これらの変化によってLSIの信頼性保証の考え方は,従来のパラダイムから脱皮して新しいパラダイムへ移行することが求められている。これに対し,日本のLSI分野でものづくりを長きに渡って支えてきた信頼性保証のエキスパートたちが,信頼性保証を取り巻く現状の詳細に分析し,これに基づく新しい信頼性保証の考え方を提案する。新しい信頼性保証のパラダイムでは,アウトソーシング企業やユーザ企業との協調が特に重要になると説く。