「次世代スパコン・プロジェクト」がダメ出しされたわけ
次世代スパコン・プロジェクトとは
次世代スーパーコンピュータ(スパコン)プロジェクトとは、1秒間に1京回(1兆の1万倍)の演算性能を持つ世界最高速のスパコン(10ペタフロップス級)を作ろうというもの。2006年度から理研、富士通、NEC、日立製作所が共同で設計を開始し、2012年の完成を目指した「国家基幹技術」と位置づけられたプロジェクトである。
しかしながら今年5月、NECと日立が経営環境の悪化を理由に撤退することになった。理研と富士通は設計を大幅変更し、2010年度から実機の製造に入る計画だった。計画変更によりプロジェクト事業費は76億円増え、2010年度概算要求で約267億円。最終的には1230億円が必要ということになる。

私は15年ほど前、日米スパコン協議の担当者だったこともあり、スパコンについては関心を持っていた。このような計画変更に際しては計画の不十分性についてこの7月には国会で質問している。
事業仕分け調査の評価
そして今月13日、行政刷新会議の下に設置された事業仕分けWGが政府の次世代スーパーコンピューター(スパコン)・プロジェクトの評価(PDFの関連資料)を行った。テレビニュースなどでもかなり大きく取り上げられているのでご存知だろうが、事業仕分け人が官僚に厳しい質問を浴びせ、納得できる回答が得られない事業案件に関しては「見送り」などの評価を与えるのである。余話ながら、仕分け人の報酬は1日当たり1万数千円で、その法的地位は、行政刷新会議議長(=総理大臣)からの「委嘱」という扱いで、国家公務員のような法的地位は付与されていない。
バックナンバー
- 公開会社法、読者のご意見にお答えする(2):規制強化について 2010/02/09
- 宇宙基本計画を戦略に昇華させるために 2010/02/04
- 公開会社法、読者のご意見にお答えする(1):ガバナンスについて 2010/02/01
- 安易にサプライチェーンを開いてはいけない 2010/01/26
- 公開会社法,民主党はこう考える 2010/01/18
- 三輪車の魂 2010/01/15
- 株主至上主義との決別 2010/01/07
- JAXAを文科省から切り離せ 2009/12/11
- 日本の鉄道技術を世界に売り込むために 2009/12/07
- 米国人夫と日本人妻の間の深い溝 2009/12/02
- 「次世代スパコン・プロジェクト」論争で分かったこと 2009/11/27
- 「次世代スパコン・プロジェクト」が復活しそうなワケ 2009/11/24
- こだわりの死角 2009/11/18
- 「次世代スパコン・プロジェクト」がダメ出しされたわけ 2009/11/17
- 日本のサイエンスパークに欠けているもの 2009/11/04
- 科学技術関連補正予算2700億円の行方 2009/10/13
- 人をダメにするための技術 2009/09/29
- ばか者オンパレード 2009/09/16
- 政権交代で「イノベーション」はどうなる? 2009/09/15
- 産業界の将来像がみえないマニフェスト 2009/08/07




















