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設計魂と購買魂

第18回・エンジニアとバイヤーの境界を越えて(2)

  • 野町 直弘=アジル アソシエイツ 代表取締役社長
  • 2009/10/19 18:53
  • 1/2ページ

ちょっと言いすぎたみたいだな。

 2週間後のことだった。人事発令に購買部の田中の名前があった。
「2009年10月7日 人事発令 購買部 田中孝 霜月製作所出向」

「えっ,本当かよ」。思わず鈴木は声を上げてしまった。
 田中はまだ40代だったはずである。霜月電機でも若いうちからの出向は珍しい話ではないのだが,若手の出向先は大体の場合,海外子会社か戦略子会社だ。ところが霜月製作所は100%子会社の組立外注工場で,社員も100名程度の小さな会社。異動の時期でもないのに出向するのは,相当珍しいケースといえる。

「ちょっと購買部行ってきます」。鈴木は隣のアシスタントの女性にそう言って,購買部の田中のところに急いだ。

 田中は机の整理をしていた。フロアに置いたダンボールに,数冊のファイルが入っていた。
「田中さん,出向するんですって?」鈴木が声をかけた。
「おっ,鈴木さんか,そうみたいだね。今日発令が出ていたよ。鈴木さんにもいろいろお世話になったな。ありがとよ。」
「いつ行っちゃうんですか?田中さん」
「引き継ぎがまだだから,だいたい2週間後だな」。
「出向して何やるんですか? やっぱり購買部長ですか?」
「そうだね。俺は購買しかできないし。ただ,製作所の購買はほとんどうちが集中購買しているから,自社では購買権限あまり持っていないんだよな。年間数千万円くらいだよ。購買部長といっても部下一人,アシスタント一人だしな」。声をひそめて「要するに飛ばされたってことよ」。田中は笑いながらそう答えた。
 鈴木は思った。そう言えばこの人の笑顔ってほとんど見たことなかったな。しかし何でこんなに明るいんだろう。
「田中さん,また何でこんなことに?」
「うん,ちょっと言いすぎたみたいだな。…あまり大きな声では話せないから下に行こう」。

 田中と鈴木は喫茶ルームに向かった。以前,田中から「設計の役割って何なのか教えてくれ。」と言われた場所だ。

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