趣旨
今や，生活に欠かせないインフラになったインターネット。その上に出現した仮想世界は，ブログやSNSといった利用者参加型サービスを媒介に現実世界と急速に融合している。それに伴い，大きく変わりつつあるのが「機械」と「ヒト」の関係。ネット上にばらばらに散らばった膨大な数のヒトの記憶や知恵が機械（コンピューター）に入力され，新しい知恵が再構築される。ヒトと機械の頭脳が融合する時代，ものづくりの姿がどう変容するか。ネット業界で今注目の「流行」「社会現象」「サービス・技術」などを軸に独自視点で解説・紹介する。
内山幸樹（うちやま・こうき）
ホットリンク　代表取締役社長
1971年生。東京大学工学系研究科博士課程在学中にマジックマウス（現デジット）で、日本で最初期の検索エンジン「ニッポンサーチエンジン」の開発に参加。2000年にホットリンクを設立、社長就任。設立当初から集合知をネット・サービスに生かす技術開発に注力。検索エンジン、推薦エンジン、ソーシャル・ブックマーク・サービス、ブログポータル「Doblog」、口コミ分析ツール「クチコミ＠係長」など多数のネット・サービスの開発を率いる。著書に「仮想世界で暮らす法」（講談社）など。