趣旨
 半導体や太陽電池などのデバイス産業では“製造・材料”といった,もの作りの技術力が問われている。今後,世界的に大規模な需要が期待できる環境/エネルギー,医療/バイオ,セキュリティの分野では,長期的な信頼性や安全性が求められる。それと同時に全世界に受け入れられる価格帯を実現するためには,デバイスの製造・材料技術革新が決め手となる。
 こうしたもの作りの技術力をデバイスの付加価値の源泉にしていく上で,製造装置が果たすべき役割は大きい。また,製造・材料技術の進化によって,半導体製造業界の構図にも変化が見え始めている。本コラムでは,半導体や太陽電池のデバイス製造業界に精通する野村證券 金融経済研究所 シニアアナリストの和田木哲哉氏に,半導体・太陽電池の製造業界の最新動向をレポートしていただく。(Tech-On!編集)
和田木 哲哉(わだき・てつや)
野村證券 金融経済研究所 企業調査部
エレクトロニクス産業調査室
シニアアナリスト

1991年,早稲田大学教育学部卒業後,東京エレクトロン入社。2000年,野村證券 金融研究所(現・金融経済研究所)に入社。半導体製造装置業界,精密業界を担当。リサーチ・レポート発行,寄稿,講演など多数。日経金融新聞(2008年より日経ヴェリタス)人気アナリストランキング精密機械セクターで2004年~2008年まで5年連続2位。
主な著書に『爆発する太陽電池産業』(東洋経済新報),『徹底解析 半導体製造装置産業』(工業調査会)がある。