いろいろ使ってみて残った4機種

 初めてデジタル・オーディオ・プレーヤーを買ったのは東芝製であった。メモリーは32Mバイトぐらいだったと思う。あまりにも容量が少なく,ほとんど実用にならなかった。そしてしばらくして購入したものが,現在はすでに消滅したが,Rioの製品であった。容量は256Mバイトで,それほど品質の高い製品ではなかったので,また,当時のDVDに入っている音などは知れていたので,圧縮率を高くして録音していた。その後,Creativeの製品なども使った。

 映画で英語を勉強しようとすると,必須の映画が何本かある。「カサブランカ」,「ゴッドファーザー1」などである。これらの映画の音は,これまた大した音質ではない。特に,カサブランカなどはモノラルである。ゴッドファーザーも,最初の作は音が悪い。ソースの音質が悪ければ,あとは何をやっても同じである。圧縮率をいくら高くしても,劣化するというものでもない。

 iPodがどのようなものかを経験するために,買ったこともある。しかし,すぐに他人にプレゼントしてしまった。ソフトを経由することがやはり不便だったのと,不便さを克服しても使いたいほど音が良くなかったからである。いくらイヤフォンに良いものを使っても,安モノの音しかしなかった。

 Rioなどの機種を使っていて学んだことが,電池の重要性である。Liイオン2次電池を使うことによって小型化した機種は,確かに便利なのだが,毎日充電したら,1年半でほぼ確実に寿命が来る。その時に,次の機種を買うことに抵抗がなければ良いが,できれば,電池の交換はできるものが良い。Rioは,1年ちょっとで電池が持たなくなった。交換に数1000円かかるということで,そのままゴミになってしまった。

 ということで,現時点で,手元に残っていて動作するデジタル・オーディオ・プレーヤーは,以下の4機種(プラス比較用2機種)である。

1.KENWOOD 「M2GC7(2Gバイト)」
購入理由:当時としては,2Gバイトと容量が大きかったこと。単四充電池を使うことが可能なこと。音質が良いという評判があったこと。USB大容量ストレージ対応。

2.iriver 「T60(4Gバイト)」
購入理由:M2GC7の電池はあまり持たないから(連続6時間程度が限界)。予備を持てばよいのだが面倒。常用しているイヤフォンが,ソニー製のノイズ・キャンセリングのカナル型で,地下鉄,新幹線,飛行機といったノイズのある場所での使用が対象なので,音質は問題にしない。特に,海外に行く場合には,飛行機中で寝るためにノイズ・キャンセリングのありなしは極めて大きい。USB大容量ストレージ対応。しかし,どうにも操作がやりにくい。

3.Panasonic 「SV-370V(SDで2Gバイトまで)」
購入理由:SDをメモリーとして使う機種で,メモリーの限界がなさそうだったから。電源がガム型Ni水素電池(640mAh)なのが選択理由の一つだった。ただし,転送ソフトを使わないとダメなので,普段,使われることはない。

4.Toshiba 「V401(4Gバイト)」
購入理由:これは,オーディオ用として買った訳ではない。車載用のワンセグ・テレビとして購入。ところが,本来の目的よりも,オーディオ用としての用途の方が面白い。その理由は後ほど。電池の交換が不可能で,電池寿命がほぼ製品の寿命という製品なので,本来の哲学から言えば買うべき製品ではない。一般に,映画の会話のヒアリングは難しい。その全部が分かる訳はないので,字幕(英語)を再生できるポータブルビデオがあると有効である。V401はこの目的には合っている。しかし,実は,あまり使っていない。やはり,背広のポケットが変形しない程度の軽量機器でないと,常時持ち運びは厳しい。USB大容量ストレージ対応。

5.Nokia 「X02NK(8Gバイト)」(比較用)
購入理由:電話機がオーディオ用としてどのぐらい使えるかの比較テスト用として。正確にはUSB大容量ストレージ対応ではないようだが,ユーティリティーを利用することによって,ほぼ同様に使用可能。かなりどんな形式のファイルでも再生できることが強み。

6.国産電話機としてe-mobile 「H11T(2Gバイト)」(比較用)
購入理由:国産電話機の実力を見るため。やはり専用ソフトを使用する必要がある。しかも,AACタイプのみが再生可能なモデルである。